今日は、まず吉良川町(きらがわちょう)の重伝建地区(じゅうでんけんちく)に行く。室戸岬はそのあとだ。
0940 宿を出発。
0955 吉良川町に着く。
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重伝建地区は重要伝統的建造物群保存地区の略。
伝建地区(伝統的建造物群保存地区)の頭に「重(重要)」が付いている。
伝建地区は市町村が指定する。それらの中で国(文部科学大臣)が特に価値が高いと認めたものに「 重(重要)」 が付く。
看板の最上部に「国選定」とあるのは、そういう意味だ。
ちなみに私が住む川越にも重伝建地区がある。蔵造りの町並みで有名だ。
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案内マップ。メインストリートの両脇に有名な建築物が並んでいる。
相棒バイクを停め、歩いて回ることにした。
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池田邸。
手前の建物の造りが面白い。
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家と袖壁との間に隙間を開けてある。
これだと光や空気がよく入る。凝った造りだ。
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池田邸の蔵。
外壁は土佐漆喰(とさしっくい)を使っている。厚塗りができ、きめ細かい仕上げができるのが特徴。
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外壁から突き出ている数段の庇(ひさし)を水切瓦(みずきりがわら)と言う。
外壁を雨から守るための工夫。
この蔵では3段もの水切瓦が周囲を囲っている。最上部の短いものと最下部のも含めると5段にもなる。
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角の瓦が鋭く伸びているのが目を引く。何か意味があるのだろうか。
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細木邸。
この地区の特徴を備えた造り。格子があり、袖壁があり、「つし」がある。
「つし」は天井高が低い二階。「つし二階」と呼ばれる。物置として使う。
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細木邸を回り込む。
こちら側にも細木邸の建物が続いている。大きな屋敷だ。
道の先に御田八幡宮(おんだはちまんぐう)の鳥居が見える。
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道の反対側。こちらも細木邸。
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つし二階の外壁に付いた水切瓦が特徴的だ。
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二階に鉄格子が付いている。忍び込まれないため? 面白い。
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武井邸。
煉瓦を組み合わせた造りが独特。
二階の外壁に水平の水切瓦が無く、垂直に仕切りがあるのも独特だ。
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松本邸。
水切瓦が存在を主張する。
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角田邸。
白い水切瓦のデザインが独特。美しい。
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熊懐(くまかい)家住宅。旧郵便局。
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収納式縁側がある家。
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この部分が収納式縁側。
棒を外すと、持ち上げてある縁側が手前に倒れてくる。
L字型の脚が回転して垂直になり、縁側が水平になるよう支えるという構造。
妻籠か馬籠か、どこかの宿場町の家々がこれを備えていた。
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偶然見つけた看板。「川越」に反応してしまった。
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御田八幡宮。
端正なデザインが素晴らしい。
むやみに華美でない、こういう建物が好きです。
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境内の休憩所。
外側に柱を立てず、中央に集めた構造が素晴らしい。開放的な気分になる。
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「いしぐろ」と呼ばれる塀。
上部の丸い石が並ぶ部分は、半割りにした石の断面を外に出している。
この「いしぐろ」のある家があちこちにある。
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いしぐろに囲われた家。
門の右手のいしぐろ。
小さめの丸い石が並ぶ。
角がお城の石垣風なのも面白い。
下部の石積みは、石の形が整っていて亀甲積み風。
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同じ家。こちらは門の左手。
上部の丸い石が少し大きい。
下部の石積みも乱積み風。
門の左右で造りを変えてあるのが興味深い。
伝建地区特有の悩みはここでも同じ。
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新店舗へ移ったようだ。よかった。
でも建物をどうするかは悩み。取り壊して更地にしてしまうのも問題だろう。
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台風で吹き飛びそうな廃屋。形だけは何とか保っているが、、、
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空き地に壊れかけた壁だけが残る。
国指定の吉良川町でさえ、この状態。他の地域はもっとたいへんだ。
1130 室戸岬に向かう。
1230 室戸スカイライン山頂展望台の駐車場に到着。
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この一帯はジオパークになっているので、要所要所に解説板がある。
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室戸岬は「海成段丘(かいせいだんきゅう)」という構造だって。
だから、一番高い部分は平らで、そこをスカイラインが走るわけだね。
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ホエールウォッチングで東西両方に行って、両方のクジラが見られたら面白いね。
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展望台に登る。
室戸岬には恋人の聖地が3つある。ここはその一つ。
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カメラスタンドには鍵がたくさん。
あれ、最近登った展望台も鍵がたくさんあったぞ。
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こんな文字が書かれた鍵を発見。
愛の誓いということか?
今、調べたら、「愛の南京錠」と言うらしい。知らなかった。
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展望台からの風景。
海岸へ降りる。
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海岸のジオパーク案内板。
ゾーニングされていてわかりやすい。
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海岸を歩く。
岩だらけ。
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解説版には「しましまの地層」とある。
深海にあったものが隆起した。
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ここでは、縦スライスと横スライスが隣合わせになっている。
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横スライスがL字型に捻じ曲げられている。
深海で、凄い圧力が加わったわけですね。面白い。
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振り向くと、小さく白く室戸岬灯台。
地形がよくわかる。確かに上は平だ。
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アップで。
カメラの性能がいいので茶色い錆びまで写っている(笑)
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灯台のずっと下に展望台がある。
行ってみよう。
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中岡慎太郎さんの後ろが展望台の登り口。
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ここも恋人の聖地。
鍵は一つもなかった。雰囲気的にね。鍵かけるならあっちだな。
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海岸を見下ろす。
ついでに慎太郎さんも見下ろす。
トンビが、ぴーひょろろ、と鳴きながら慎太郎さんの頭上を飛んで行った。
写真右上に写ってます。ギリギリのタイミング。
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遠くには船と船。
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そして船。
1415 室戸岬を出発。
さあ、これから徳島市まで120キロを一気に走るぞ。
でも、ここだけは寄らねば。
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むろと廃校水族館。
廃校を活用した水族館だ。
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元は椎名小学校。
時間がないので、外から見ただけ。
駐車場は7割ぐらい埋まっていた。人気があるようだ。
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道に出るときに目についた掲示。
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両隣の水族館・博物館をご紹介。いいね。
さあ、急ごう。
海岸沿いをひた走る。
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「ここから津波浸水想定区域」の掲示。
徳島までに2~3回見た。
海抜が低いところだ。11mだと津波浸水想定区域になっていた。境界が何メートルかはわからない。
途中、土砂降りに会い、30分ほど雨宿り。
レインウェアは降られる前に着たものの、あまりの激しさに走るのは危険と判断。
偶然に見つけたJAの屋根付き駐車場に逃げ込む。
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雨があがって走り始めたら、空には虹が。
気分爽快。
1830 途中、スーパーで夕飯&お酒を買い、徳島の宿に到着。
ヘトヘトなので今日はブログ書きは無理だろう。
2連泊なので明日は宿でブログ書きだな。
■本日のデータ
吉良川町重伝建地区:見学無料。見応えがある。さすが国指定。
室戸岬:見学無料。あまり特色がない。展望台からの眺めも平凡。
室戸岬から徳島までの海岸線:平凡な海岸や山道が延々と続く。観光地がない理由がわかった。
燃費:昨日ガソリンを入れてから181km走ったところで、今日2.9Lを入れた。
181km÷2.9L=62.4km/L
■本日のお酒
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純米原酒 射手座造船所 本家松浦酒造所(鳴門市の酒蔵)
10本限定の販売セールで1500円の半額750円。
ラベルデザインも名前も変わっていて、うさん臭い気もしたが、残り3本だったのでゲット。美味しい。やや甘口。買って正解。
■本日の宿
徳島市のビジネスホテル。競争が過激なのか3000円台。
部屋は広いし、無料朝食付き。質素な食事だが朝食としてはOK。
作業机が横に長く、ブログを書きながら飲食をするのに便利。
当日の12時まではキャンセル料が発生しないので、そこもいい。