7月13日(金)41日め 石狩から稚内へ:アクシデントにもめげず、走る、撮る

朝から雨。う~む。稚内まであと280km。走るしかない!

9:00 石狩出発。

しばらくして雨は上がり、陽が射してきた。海岸線を走る。走る。走る。

11:30 留萌でガソリン補給。

ついでにタイヤに空気を入れておこう、と考えたのが失敗だった。

ガソリンと空気を入れ、走り出したとたん、前輪の動きがおかしい。ふにょふにょして真っ直ぐ走らない。

道路脇に停まって、前輪をよく見ると、空気が抜けてぺたんこ。

うっそー、パンク? 今? ここで? 空気を入れたあと? パニック!!!

とりあえず駐車場を探して移動しなければ。あそこにコンビニが。よしあそこまで押していこう。

歩きながら頭をフル回転。そんなにタイミングよくパンクしないだろう。とすると、空気を入れたときにバルブを壊したか、バルブの動作不良か、どっちかだ。壊すようなことはしていない。バルブがスムーズに戻らなかった可能性が高い。どうかそうであってくれ! パンクだったらえらい面倒なことになる。

コンビニに停めたのはいいが、さてどうするか。空気を入れてみるしかない。ガソリンスタンドまで500~600mはある。押していくのは無理だ。よし、空気入れを借りてこよう。

※パンクのバイクを押したことがない方々へ:パンクしたタイヤの抵抗で必死でバイクを押しても動かないのです。荷物をたくさん積み込んでいるのでなおさらです。もちろん、エンジンをかけて走ったらタイヤとチューブがボロボロになるので自殺行為です。

ガソリンスタンドで事情を話すと、いいよ、いいよ、と快諾していただく。ありがとう!

借りた空気入れを持ってコンビニまで運ぶ。こんなやつだ。3kgぐらいはあると思う。

コンビニまで必死で運ぶ。雨の中を走ってきた装備のままなので、ライダージャケット、ウィンドブレーカー、レインウェアなど、ありったけ着込んでいる。陽が照り付ける。暑い!なんて言ってる暇はないのだ。

空気を入れる。う~む、何とか大丈夫そうだ。が、油断はできない。10分間、漏れないかきちんと測定しよう。空気圧ゲージを取り出し、測定。今回、初めて使った。備えあれば憂いなし? 備えあっても憂いあり?

10分後に測定。変化なし。やったー。パンクじゃなくてよかったあぁぁぁ~

ということで、最悪の事態は免れたものの、これで1時間のロス。もちろん、空気入れは丁寧にお礼を言ってお返ししました。

あとは走るだけ! と、しばらく走ると、絵になる風景が、、、次から次へと、、、

写真の誘惑には勝てない。遅くなるのを覚悟で撮影したのがこちら。

まずは牧草の風景。

次は風車のある風景。

下のほうに小さくたくさん並んでいるんですが、分かりますか? ※クリック/タップで拡大。

遠くに見えるのは利尻富士。かすかなオレンジ色の空、白くたなびく雲、立ち並ぶ風車。広重の絵のよう。

もう少し引いた絵がこれ。どちらがお好み?

一転してヨーロッパ調の景色。

宿に着くころには日が暮れてしまったが、けっこういい写真が撮れたので大満足。

【本日のデータ】

バルブが閉じないときがある。空気を入れたら漏れを確認!

7月7日(土)35日め 八幡平から十和田湖へ:雨の中、グリップヒーターに感謝

朝から雨の中、覚悟を決めて十和田湖へ向かう。

グーグルマップでは2時間だが、実質3時間。しっかり着込み、装備も万全にしたつもりだったのだが、グローブが濡れて手先がどんどん冷たくなってくる。

ふと、グリップヒーターを付けていたことを思い出し、スイッチオン。

暖まるぅ~。というわけで、何とか寒さをしのぎ、予定通りに十和田湖の宿に到着。

相棒をカスタマイズするときに付けるかどうか迷ったのだが、付けて正解。手先や足先ほど冷えることを再認識した。

【本日のデータ】

グリップヒーターは、配線が必要なので後付けすると工賃がかかる。他のカスタマイズと一緒にやるほうがお得。

7月6日(金)34日め 八幡平:濃霧に包まれた廃墟松尾鉱山

小岩井農場でアイスクリームを買ったあと八幡平へ向かう。天気がよければ爽快なルートだ。

八幡平温泉郷の近くに松尾鉱山跡がある。ここは、廃墟マニアに人気のエリアの一つだ。浄土ヶ浜で出会った若者に強く推奨されたので興味がわいていた。

まず、八幡平温泉郷の手間にある松尾鉱山資料館に行く。

これは当時、掘って精製した硫黄を運んだ電気機関車。

こっちはその隣の展示物。なんでしょうね? よく調べなかった。失敗。

資料館内は撮影禁止なので入り口だけ許可をいただいて掲載。写真や説明や日常生活品など当時の状況がよくわかる展示品が満載。学芸員さんの説明も丁寧でわかりやすい。松尾鉱山跡に行く前に立ち寄ることを強く推奨!

松尾鉱山跡で一番のスポットは緑が丘団地。団地の廃墟が立ち並んでいるのだ。高いエリアにあるのでガスって見えないかもしれないが、ダメ元で行ってみる。

団地の手前にある1棟だけ独立した集合住宅。窓から顔を出す樹木。裏の窓(写真右下)からチラッと見える樹木。これだけで廃墟感満載。

残念だが、ここから先は立ち入り禁止。団地に近づくことはできなかった。

晴れていれば右手の濃霧のところに団地が見えたはず。残念!

【編集後記】

平泉も松尾鉱山も、「夢の跡」という点では同じなのだ。一方は世界遺産と呼ばれ、一方は廃墟と呼ばれ、、、

若者や私が世界遺産より廃墟に引き付けられるのはなぜだろう?