8月28日(火)75日め 白神山地の十二湖を歩く

宿のご主人は十二湖のパトロールやガイドもなさっているのだとか。昨日もその関係で外出していたようだ。

兼業じゃたいへんですよね。昨日は、まじめに商売しろよ、とか思ってすみません。

今日もパトロールで出かけるとのこと。その前の忙しい時間帯なのに、お薦めポイントを説明してくださった。散策マップに朱書きしたものと要点のメモまで。

1の青池ルートのほうは知っていたが、2の日本キャニオン谷底のほうは知らなかった。散策マップには「展望所」と「展望ポイント」の2カ所が載っている。「谷底」は「展望ポイント」のことらしい。

よし、まず谷底に行こう。

宿から7~8分で五能線十二湖駅。そこから1分ほどで日暮橋に着く。

橋の隣のキャニオン広場に相棒を停める。

宿のご主人のメモを見て入り口を探す。

ここが入り口。日本キャニオンの標識がないので、ご主人の教えなしでは分からないだろう。

沢に出る。

沢沿いに歩く。木の下をくぐったり、沢を渡ったり。子供のころ近くの雑木林でやった冒険みたい。

超~楽しい~。子供心に戻って歩く。

日本キャニオンの白い山肌が見えた。よしよし、だいぶ近づいたぞ。

10分、15分、、、あれ?

歩けど歩けど着かないぞ。メモには、ゆっくり歩いて10分ぐらい、と書いてあったはずだが、、、

20分。これ以上は進めない雰囲気になってきた。

おかしい。不安がよぎる。迷った?

メモを取り出して再確認。すると、、、

「川の上流に入らないように」 一番下にちゃんと書いてある。

が~ん! 進む方向を最初から間違えていたんだ。

子供によくある失敗。心だけじゃなく頭も子供に戻っていたのか、、、

子供は立ち直るのも早い。戻ればいいだけだ。無問題。

人生ゲームのカード「20分歩いて、振り出しに戻る」を引いた気分。

ここが最初に沢を渡った場所だ。

見回すと沢の向こう側に道がある。

あっちなのか。

7、8分でこんな光景が。期待が高まる。右と左のどっちに行こうか。

まずは左から行ってみよう。

ちょっと進むと、いきなり、、、

ど~ん! 目の前に白い山肌が。すごい、、、

右手に回り込む。

一番奥の白と茶が混ざった山が気になる。

アップで撮影。

観る前は、キャニオンと呼ぶほどか、と疑っていたが、呼んでもいいのかも。アメリカのキャニオンを観たことはないのだが。

キャニオン広場に戻る途中。光のスポットライト。

キャニオンもいいが、こんなのもいい。

青池に向かう途中、キャニオン入り口がある。散策マップの「展望所」だ。

こっちは上から眺めるのだろう。行ってみよう。

整備された歩道を登る。

途中、こんな光景が。

山を治療中です
枝先にひかりをあつめて春芽吹く
山のえいようとなるまで見守っていてください

これを作った人の人柄が感じられるステキな立札。心がふんわりと温かくなる。

展望所に着く。

アップで撮影したあの山だ。谷底からは手前の部分しか見えなかったが、ずっと向こうまで続いている。キャニオンか、、、なるほど、、、

次は青池周辺の散策だ。

少し離れた駐車場に相棒を停めて歩く。

沸壺池の清水。平成の名水百選、とある。一口飲んでみる。思ったほど冷たくない。

約1km、30分ほど歩いて青池に着く。

青い。澄んで透き通っている。

光が差し込み、底がよく見える。水中に沈む樹木が見える。

予想以上に美しかった。

階段を上り、ブナ自然林を歩く。

ブナ自然林は200mほど。あっという間に沸壺の池への分岐点。

分岐点から300mほど歩くと沸壺の池。

こちらも澄んだ水が美しい。

駐車場に戻る途中で、珍しい植物を発見。

名前がわからない。これがいつも悲しい。

こんな可憐(かれん)な花も。

十二湖は誰でも簡単にアクセスできる白神山地だ。ただ、こちらだけでは物足りない。暗門の滝ルート、津軽峠ルートと併せてやっと白神山地の片鱗がわかる、というところか。

今日の宿は八峰町というところ。十二湖から40km、1時間ほど南下する。

途中で、大好きなローカル踏切を発見。記念撮影。

♪ 線路は続くよ、どこまでも~

こういう風景、大好き! 五能線は鉄道ファンに人気があるらしい。この風景だけでファンになった。

【本日のデータ】
日本キャニオン:谷底は知る人ぞ知るお薦めスポット。
沸壺の池:青池に次ぐ美しさ。立ち寄らないともったいない。

8月27日(月)74日め 秋田から白神山地にトンボ返り

白神山地の十二湖をまだ観ていないので、秋田から白神山地に戻ることにした。

十二湖は、白神山地の日本海側の観光ポイントだ。暗門の滝・津軽峠の反対側になる。

今日移動して、明日十二湖をトレッキングしよう。明日は天気が良さそうだ。

ということで190kmほど相棒で走る。

途中、走りながら大笑いしてしまった。

いいね! 佐藤伊吹ちゃん、最高! 標語を選んだ人たちが大笑いしている姿が目に浮かぶ。

15時に宿(民宿)に着いたが、入り口に「18時まで外出しています」の貼り紙。

おいおい、まじめに商売やりなよ。

じゃあ、黄金崎不老ふ死温泉に行ってみようと、8km、10分ほど走る。

ここは海辺の露天風呂が有名だ。こんな感じ。

さっそく入浴券を買おうとすると、、、

今、何時? 時計を見る。15時35分。

が~ん! 今、終了したとこ? 露天風呂の写真なんか撮らずに入っていれば滑り込みセーフだったのに、、、

「日帰の方:朝 8:00~夕方 4:00 まで」という記述も。宿泊しないと4時以降はNGなのかぁ~

しょうがない。決めるのはそっちだもんね。

頭のスイッチをカッチンと切り替える。スーパーを探して夕飯のお弁当でも買おう。

宿に戻る途中の風景。ま、この風景が見られたので黄金崎に来てよかった、ということにしよう。

【本日の問題】

次の(A)と(B)を読み、下の設問に答えなさい。

(A)黄金崎不老ふ死温泉では宿泊しないと海の露天風呂から夕日が見られない。

(B)黄金崎不老ふ死温泉では宿泊すれば海の露天風呂から夕日が見られる。

問1 ある業界で、より良い表現とされているのはどちらか?

問2 作者の心情をより良く表現しているのはどちらか?

回答:3日後を待て

8月24日(金)71日め 岩木山に再挑戦:降り出す前に往復できるか

昨日は相棒が通行禁止でお岩木山に登れなかった。今日はバスで8合目まで行くことにした。

お昼から雨の予報なのでその前に頂上まで往復したい。

一番早いバスに乗ろう、ということで、5:30起床、6:30朝食、7:10宿を出発。

0750 嶽温泉のバス停到着

公衆トイレの前がバス停。う~ん、微妙だ。数人の登山者と一緒にバスを待つ。

0820 バスで出発

車窓からの風景。日本海が見える。岩木山から日本海までは35kmほど。

0850 八合目に着く。

まずバスの八合目発の時刻を確認。1時間後の9:50はムリだが、3時間後の11:50発には乗れるだろう。

と、考えていると雨がパラパラ降り始める。

ありゃあ、予報より早い。でも、せっかくだからリフトで上まで行ってみよう。

急いでレインウェアを着て、リフトに向かう。

空は完全に雲っている。ただ、雨はやんだ。もしかすると行けるかも、、、

リフトを降りる。左手が登山口だ。雨は大丈夫そうだ。よし、登ろう。

登山道入り口。20mほど進むと、、、

「岩木山 山頂 約40分」の案内が。往復で80分。ざっと1時間半で往復できる。11:50のバスには余裕で間に合う。問題は雨だ。

0920 登山開始

1分も歩かないうちに「岩木山山頂 三〇分」の標識。お~い、40分か30分かどっちなの。

30~40分と書くのがいいかなあ。
「30分 ※平均的な時間です。体力、脚力、気力、その他の健康状態により異なります」と注釈を付けるか。

♪ だけども 問題は 今日の雨
♪ 傘がない
♪ 行かなくちゃ 頂上までは行かなくちゃ 景色を見に行かなくちゃ

登り始め。

岩場だがそんなに急ではない。

登るに連れて急になる。先行者の黄色いリュックが見える。よし追いつこう。

だいぶ追いついた。

振り返ると赤い屋根。避難小屋だ。

黄色いリュックの人は追い抜いた。雨が降る前に、の一心で、写真は撮らずドンドン登る。

平らな場所に出る。つかの間の休息。

30秒で休息は終了。ここからが勝負だ。

気合いを入れて頂上まで一気に登る。写真は二の次、三の次。

頂上付近は岩場で急なうえ、風が猛烈に強い。気を抜くと吹き飛ばされる。手を使って岩をつかみ、四つん這いになる。風に当たらないよう姿勢を低くして進む。

カメラを取り出す余裕などない。

でも1枚ぐらい撮らないと、、、ブログに載せる写真が、、、などと考えているうちに頂上に到着。

今日はあご紐のない帽子で来てしまった。失敗! 途中から脱いでカラビナに掛けてある。かぶっていたら吹き飛ばされている。記念撮影で被る前に撮ったのがこれ。

三脚はムリ。カメラごと吹き飛ばされる。う~ん、どうしよう。

と、前を見ると仲の良さそうなご夫婦。これ幸いと大声で話しかける。声が風にかき消される。

こ、ん、に、ち、わ~。写真、撮りっこ、し、ま、せ、ん、か~~。

身振りも添える。撮影するマネ。あなたとわたし、チェンジね。

通じたようだ。

まず、こちらが相手を撮影する。それが礼儀というもの。

はい、二人でそこに並んで。もうちょっと左。奥さんはもう少し前に。

注文の多い写真屋さん。

撮り終わって交代。

身体が吹き飛ばされないよう、左手でしっかりつかまる。立つだけでたいへん。帽子が吹き飛ばされないようツバを押さえる。かっこ悪いが、飛ばされるよりまし。

撮り終えて一安心。ブログのネタは押さえた(笑)

北側(裏側)に回る。

日本海、津軽半島、陸奥湾が見える。

広角でも入らないので、パノラマ撮影。

写真の左から、日本海、津軽半島、陸奥湾。陸奥湾の上にかすかに見えるのは(たぶん)下北半島。

※できる限り大きい画面で観ることを強く推奨。

南側。ほとんど陸地。右端にちょっとだけ日本海。

よし。雨が降らないうちに早く8合目に戻ろう。

雨が降ると濡れる。冷たい、寒い。それより怖いのは滑りやすいこと。思わぬ転落が、、、それは避けたい。

どんどん下る。

この岩、絶対に亀岩という名だろう。と思ったが特に名はないようだ。

さらに下ると、高校生が登ってくる。数十人の大軍団。

えっ、今から? 大丈夫か? 降ったらどうする?

みんな「こんにちは~」と大きな声で元気に挨拶する。ま、その元気なら降っても大丈夫だろう。

最後尾は先生。頼もしそうなレスラー系教師。

下から撮影していると、最後尾の生徒と先生が手を振ってくれた。

若者たち、頑張れよ~。レスラー教師もね~。

ものの5分もしないうちに、山頂はガスで真っ白。

ああ~あ、高校生軍団、頂上からの景色はムリだな~。せめて雨に降られませんように。

リフトで降りる途中でも、ガスが目の前を流れて行く。タッチの差で頂上からの景色が拝めた。(無神論者だが)神様ありがとう!

1050 8合目に到着、下山は(ほぼ)終了!

バスの時刻11:50まで1時間もある。まあ、ゆっくり昼食でも食べるか。
と考えていたら、さきほど写真を撮り合ったご夫妻が車に乗ろうとしている。

ピン!と閃いた。この車で嶽温泉まで運んでもらおう。

やあ、またお会いしましたね。(中略)

快く乗せていただき嶽温泉までの寄り道もOK。いろいろお話しながらスカイラインを下る。なんと川越市のお隣、ふじみ野市にお住まいだった。レンタカーだったのでナンバーではわからなかった。

1120 嶽温泉に到着。ありがとうございました。

さて、雨が降らないうちに宿まで行こう。

岩木山の裾野を走っていると、昨日、白神山地で会った若者がトウモロコシを食べているのを発見。向こうもこちらに気づいたらしい。手を振っている。いったん通り過ぎたのだが、戻ってお話をする。

なんだかんだで、例によって2+2で記念撮影。

じゃあ、10秒後に3枚撮るからね。ぜんぶポーズを変えてね。

この若者、3枚ともこのポーズだった。お茶目なやつ。

九州で親戚が宿泊施設をやっていると言う。じゃあ、紹介して。ということで連絡先を交換しあう。楽しみが一つ増えた。

1200 宿に到着。しばらくすると雨が降り出す。グッドタイミング。

さあ、午後は温泉に入ってのんびりするか。

【本日のデータ】
バス:嶽温泉→8合目の料金(片道):1000円
8合目からのリフト料金(往復):900円(片道は600円)

【本日のできごと】
宿のお酒販売コーナーに日本酒(生原酒)の試飲ボトルがあるのを発見。
さっそく試飲をお願いする。とても美味しい。
夜になってどうしても飲みたくなり、買うことに。
係の人と日本酒談義に花が咲く。この人、日本酒に詳しい。
と、試飲の残りをボトルごとあげる、とおっしゃる。まだ9割ぐらい残っている。
やったー! うれしい! ありがとう!

お酒が好きな人はみんないい人ばかりだ。

純米生原酒 白神の里 山助

※西目屋村産まっしぐら100%
※ラベルに「米、水と西目屋村を使用し、弘前大学で分離した酵母で醸した優しい飲み口の純米酒です」とある
※年間100本限定製造、とのこと