6月28日(木)26日め 牡鹿半島から一関へ:川の流れと時の流れと

今日はまず牡鹿半島を一周しようと決める。宿から少し南下すると鮎川港に出る。ここでも防潮堤の工事が続いている。

他の漁船より飛びぬけて大きい船体が陸の上に置かれている。近くのお店で尋ねると、捕鯨船だということだ。震災前はホエールウォッチング系の施設があり、そこの展示物だったらしい。震災で捕鯨船以外は流されてしまったらしい。

さらに南下する。聞きなれない外国語が聞こえてきたと思ったら、若者たちが作業をしている。

網をクレーンで吊り上げ、ロープで束ね、トラックに積み込む。その作業を何度も繰り返す。

赤いシャツの若者が奮闘している。

定置網を駐車場に広げて点検し、破れた個所を補修するなど、メンテナンスが終ったので倉庫に移動するらしい。若者たちはマレーシアからの外国人技能実習生だとのこと。笑顔を向けたらみんなで笑顔を返してくれた。

半島先端をぐるっと回り東側に出ると、海の向こうに金華山が姿を現す。これはホテルニューさか井付近からの眺め。

島全体が一つの山だ。金華山と言えば金華さばが有名だ。このあたりで獲れる鯖で、脂がのってとびきり美味しい。缶詰では木の屋石巻水産のが有名だ。大好きな缶詰の一つで、今回の旅では非常食として2つほど持ち歩いている。

こちらは少し北にある新山浜という港からの眺め。ふと気づくと、遥か向こう(金華山の左上あたり)に自衛隊ブルーインパルスの演技飛行の白煙が見える。慌てて撮ったのがこれ。

写真左側に白煙が尖った山のようになっており、裾野の部分が金華山頂上付近まで続いている。少し待ったが演技は終了したらしく、もう白煙は現れなかった。松島の瑞巌寺の本堂落慶記念のイベントの一つだ。松島の扇浜でお話した人がブルーインパルスが来る予定だと言っていた。

さらに北上して泊浜というところに出る。海岸付近の道が新しく整備されていた。

海岸側から山側を見る。新しいコンクリートの道があるところまで津波が来たように見える。そこから上には古い建物が残っている。

牡鹿半島を出て女川を過ぎ石巻に向かう398号線(女川街道)沿いに、人気のない仮設住宅が並んでいた。

石巻から北上川沿いに登米市に向かう。堤防の上の道は眺めがよくて気持ちがいい。

登米高等尋常小学校。重要文化財。

当時の学校建築を代表する様式とのこと。ここまできれいに保管されているのは全国でも少ないだろう。

登米市から一関に向かう。北上川が美しかったので愛車とツーショット撮影。絵になるように向きを変えたので、バイクは進行方向とは逆向きです。細部にこだわる人へ念のため。

このあたりには写真のような「長屋門」を構える家が多い。昔は武家や裕福な農家に限って許されており、門の両脇は使用人の住居や納屋として使っていたらしい。

ということで長屋門特集。

長屋門鑑賞(無料)をしているうちに一関に到着。

【本日のデータ】

登米市・一関市あたりには長屋門が多く残っている。鑑賞は無料だ。

6月26日(火)24日め 松島:福浦島散策

松島には歩いて渡れる島がいくつかあるが、そのなかの一つ福浦島を散策することにした。

福浦橋を渡るカップル。若いっていいなあ。

福浦橋の修理に台湾の景勝地「日月譚」からの義援金が生かされたそう。意外な繋がりがあるものだ。

マップを見ながら島の中をぐるっと一周する。

真ん中の小さな島が仁王島。720mm望遠にしてやっとこんな感じ。肉眼ではほとんど見えない。

ロープを持って急坂を下り、海岸へ出る。

凝灰岩砂岩礫岩など軟らかい岩なので浸食が面白い。

中には人口の穴もある。防空壕とか保管用とか、いろいろあるらしい。

展望台がいくつかあり、いろいろな島が見える。

上は有名な千貫島。

こちらは大黒島。

観光客の残しものいろいろ。下は東屋の柱の落書き。

こんな可愛いのも。

松島出身のイラストレーターの絵を使ったチケット。

外国人向けパンフレット。

近くのガラス美術館で無料展覧会をやっていたので行ってみた。作者は埼玉県在住。

許可を得たので気に入った作品をいくつか。

模様がガラスの中に立体的に組み込まれている。この写真でわかるだろうか。

こちらは売店にあった中村光彩さんの作品。

宿へ移動する途中で買ったホヤのお刺身。初めて食べた。

【編集後記】

東屋の落書き「ベトナムから来ました」が今日の一番のお気に入り。落書きの賛否を超えて、ほのぼのとさせる何かがある。ベトナムに対する私の思い、「来ました」という表現から感じるやさしさ。この人たちの人生・家族・人間性などが感じられた瞬間でした。

【本日のデータ】

福浦島一周散策時間:標準で1時間ぐらい。海岸に降りたり写真撮ったりしても1時間半ぐらい。

ホヤのお刺身:350円(税込)

6月25日(月)23日め 仙台散策:東北大学の学食で食べてみた

今日はのんびりと仙台市内を散策。

ケヤキ並木で有名な定禅寺通(じょうぜんじどおり)では、結婚式の記念撮影をしていた。

じゃまにならないよう遠くから撮ったので、この写真ではわかりにくいが、道路に敷物を敷いて和装の新婚さんが正座している。撮影は式場のプロカメラマンらしい。

定禅寺通を西に向かって7~8分歩くと高瀬川に出る。川の手前が公園になっていて蒸気機関車が鎮座していた。

説明書きによると、C60系は秋田-青森-仙台-平-上野を走っており、現存する唯一の車両らしい。※写真はすべてクリックすると拡大できます。

公園から高瀬川を望む。南側。

北側。

う~む。

青葉城恋歌に「広瀬川流れる岸辺 想い出は帰らず 早瀬躍る光に 揺れていた君の瞳」とあるので岸辺を歩けると思いこんでいたのだが、、、

これでは岸辺を歩くのは無理だ。

諦めて仙台城址に向ったが、伊達政宗のころのものはほとんど残っていないので、心が躍らない。

調べると二の丸跡地に東北大学が入っているらしいので、そっちのほうが面白そう。さすがに国立大学。広大な敷地に多数の学舎が立ち並んでいた。

大学へ行ったら学食で食べるのが基本だ。豊富なメニューから、ご飯もので最も安い「レギュラーカレー 259円」を注文。

シンプルだが美味しくボリュームもあった。

ハラールメニュー自主基準が掲示されていた。さすが。

満腹になったので市内の酒屋さんでお酒を買って松島に向かう。今回のお酒はこれ。

酒屋さんが宮城県の蔵元「若之井」に頼んで「中取り」をしてもらったものだそう。これに決めた。

※中取り:お酒を搾るときには「あらばしり」「中取り」「押切り」の3つの段階がある。その2番目の段階で汲んだもの。

松島の宿では、露天風呂から島にかかる月が見えた。

なかなかの景色である。

【今日のデータ】

東北大学 レギュラーカレー:259円

若之井 特別純米中取り無濾過生原酒:2620円