雨がパラつく中、金山遺跡の最後のエリア、大間港跡に行く。
土木学会選奨土木遺産。初めて知った。
左端が大間地区。
解説に、明治20年から25年まで、5年間をかけて完成した、とある。当時は5年もかかったのだ。当時の最新技術「たたき工法」が用いられた、とある。今、どんな状態なのか、興味深々。
※たたき工法:消石灰と土砂を混ぜて水で練ったもの(コンクリートではない)と石積みを組み合わせる技術。
大間港周辺の詳細図。
大間火力発電所跡、トラス橋、クレーン台座、ローダー橋脚、防波堤(大)、防波堤(小)。見どころ満載。
火力発電所跡。外壁だけ。立入禁止の看板が目につく。
左下にリアカー(牽引方式の人力運搬車)。
火力発電所跡から海の方を見たところ。これがほぼ全体像。
リアカーの右手に下に降りる石段がある。
降り始め。上部中央の鉄骨がトラス橋。
トラス橋の解説には、鉱石をこの橋から下の小船に落下させて積み出した、とある。
階段を降りたところ。
あの鉄骨の下に小船が入ると、上から鉱石が落とされる。
合理的な設計。
防波堤(大)の上で若者が記念写真を撮りっこ中。こういう風景もいい。
たたき工法で造られた堤。なんとも美しい!
陸地側(発電所側)。石の配置と色の混ざり具合が絶妙!
これだけでも来た甲斐がある。
グルっと回り込んでトラス橋を観る。
手前にはガシッと挟んで運ぶやつ。名称不明。
トラス橋のアップ。傷みが激しい。早急な対策が必要では? 傷みすぎると世界遺産は難しい。
記念のツーショット。小雨なので色彩が冴えない。まあ、良しとしよう。自然には逆らえない。
ガシッと挟むやつ(名称不明)からクレーン台座を見る。
1つめは中央の大きいやつ。2つめは右側のやや遠いやつ。3つめは鉄骨の間から小さく見える左側のやつ。
台座の間にローダー橋脚が2つ見える。
ローダー橋は貨物を運ぶクレーンやトロッコが通った橋。
その橋脚だけが残っている。
近くで見たい。
海に突き出ているので、歩いて向かう。
取り壊された残骸がある。遺跡の一部のようだ。
何を壊したのか? なぜ壊したのか? 疑問が膨らむ。
世界遺産にしようとするなら壊しちゃだめでしょう。
しようとする前に壊しちゃったのか?
この微妙なチグハグ感。最初に大立竪坑を見たときからずっとある。
持ち主(企業)と行政がうまく嚙み合っていない感じ。
ローダー橋脚。3つが並ぶ。
橋脚だけ残して上の橋(鉄橋?)は壊したのか?
防波堤(大)。
たたき工法の石積みが美しい。
向こうには3つめの小さいクレーン台座。
この「(大)」「(小)」というのが笑える。
私なら「海側防波堤」「陸側防波堤」とか、機能がわかるネーミングにするけどなあ。
防波堤(大)の中央あたりから陸側を見る。クレーン台座とトラス橋。
台座の石積みが美しい。
たたき工法っていいですねぇ。
防波堤(大)の先端から陸側を見る。
右に見えるのが防波堤(小)。
向こうにトラス橋とクレーン台座。
水が澄んでいて青い海底が見える。
絵になる風景。
とても狭い港だ。入れる船はかなり小さい。当時の規模が想像できる。
10時30分か。12時にフェリー乗り場に着けば、12:40のフェリーに乗れる。1時間半あれば行けるだろう。
よし、佐渡スカイライン経由で両津港まで突っ走ろう。
ルートはこう。☆が両津港。〇が大間港跡。
小雨がパラつく中、佐渡スカイラインを走る。思ったより急坂。路面が濡れているので滑りやすい。上りも下りも走りに集中。
景色はこんな感じ。快晴なら景色はいいはず。佐渡スカイラインの写真はこの1枚。
無事に両津港に着き、1240発フェリーで新潟に。
そこから70km、2時間ほど走り長岡の宿に到着。
【本日のデータ】
金山遺跡の5地区を堪能するなら最低2日。できれば3日を推奨。