今日は、北端の船泊(ふなどまり)から南端の香深(かふか)に戻り、再び桃岩展望台トレッキングをしたあと利尻島に渡る予定。
朝、まず礼文空港に向かう。2009年から利用が休止されている空港はどんな様子なのか興味があった。
空港の少し手前で素敵な場所を見つける。
観光客はまったく来ない。
エゾカンゾウ(ニッコウキスゲ)が群生している。ここは隠れたスポットの一つだと思う。ここだけの話ということで、内緒にしておいてください(笑)
礼文空港に着く。
予想通りの風景。それなりの手入れはしている様子。軍事的な存在価値があるからだと思う。
礼文島の北から南まで40分ほど走り、香深に着く。
下のマップは、右が北。反時計回りに90度回転させると一般的な地図の向きになる。
レンジャーハウスの駐車場にバイクを停め桃岩展望台に向かう。10分もかからない。
桃岩は礼文島に着いた日に見たので、さっと通過して少し歩くとこんな光景が。
外来種の植物を見つけ出して駆除しているとのこと。数名の方が年間を通してずっとこの作業を続けているらしい。気が遠くなりそうだ。
これが駆除した外来種。植物の名前を聞いたのだが忘れてしまった。
元地灯台へ向かう。軽いアップダウンの丘陵コースだ。見晴らしが素晴らしい。
進むごとに丘陵の景色が変化する。
雲が少し晴れて、利尻富士の裾野が見えてきた。
道はよく整備されている。
階段の木材に雨水を流す切れ込みがあるが、その位置が一段ずつ変えてある。写真手前から、真ん中、左側、真ん中、右側、だ。こういう細かい工夫が素晴らしい。
すっかり晴れて利尻富士の頂上がくっきり見える。
灯台はもうすぐだ。
ほら、灯台が姿を現した。
利尻富士と灯台のツーショット。桃岩展望台からここまで2時間。花と景色が素敵な気軽なハイキングコースだ。礼文島で第一のお薦め。
一般的にはこのあと知床(しれとこ)まで歩き、バスに乗って香深に戻る。
上の写真の人たちがそれだ。中央に見えるのが知床。灯台から30分ぐらい。
さて、こちらは相棒の待つレンジャーハウスまで2時間かけて戻る予定。逆方向から見る景色も素晴らしいはずだ。
途中で出会った人に撮影していただいた利尻富士とのツーショット。
風に吹かれるエゾカンゾウ。だんだん風が強くなってきた。
花は3日前より少なくなっていて、寂しい感じ。たった何日かでずいぶん変わるものだ。
トレッキングを終えてフェリー乗り場に向かう。
するとこんな光景が。
稚内行きフェリーの出発を数人の男女が歌と踊りで見送っている。
おおっ、まだやっていた!
大学時代に礼文島に来たとき、自分が乗ったフェリーを同じように歌と踊りで見送ってくれた人たちがいた。今でもやっているのだろうか、どんな人たちなのだろうか、とずっと疑問に思っていたのだ。
船が岸壁を離れると、声をそろえて叫ぶ。
いってらっしゃーい。
いってらっしゃーい。
船のマストが見えなくなるまで、何度も叫ぶ。
いってらっしゃーい。
「また来てねー」ではなく、「いってらっしゃーい」というのがいい。ここがあなたの本当の地元なんだと。
船が見えなくなったあと、見送った人たちが終了の儀式をして、それも終ったので、リーダーらしき赤いTシャツの人に声をかける。
ユースホステル桃岩荘のペアレントと宿泊客だった。53年間続けているらしい。
次回はこのユースホステルに泊まろう。見送りにも参加したいし、見送りもしてほしい。
さて、こちらは利尻島行きのフェリーに乗る。
礼文島から利尻島までは45分だ。あっと言う間に着く。
利尻富士が見えてきた。
入港のときに船首が利尻富士に向く一瞬があるはず、と考えて、カメラを持って待ち構える。
フェリーが右旋回しながら港に入る。
利尻富士が右から左へすうっと動く。
ほらね。
ジャストタイミング。
一瞬のイベントは終わり、利尻富士は左へと去っていく。
利尻島に到着。
【本日のデータ】
桃岩展望台・元地灯台の往復時間:徒歩4時間
礼文島→奥尻島:フェリー45分