宿のご主人は十二湖のパトロールやガイドもなさっているのだとか。昨日もその関係で外出していたようだ。
兼業じゃたいへんですよね。昨日は、まじめに商売しろよ、とか思ってすみません。
今日もパトロールで出かけるとのこと。その前の忙しい時間帯なのに、お薦めポイントを説明してくださった。散策マップに朱書きしたものと要点のメモまで。
1の青池ルートのほうは知っていたが、2の日本キャニオン谷底のほうは知らなかった。散策マップには「展望所」と「展望ポイント」の2カ所が載っている。「谷底」は「展望ポイント」のことらしい。
よし、まず谷底に行こう。
宿から7~8分で五能線十二湖駅。そこから1分ほどで日暮橋に着く。
橋の隣のキャニオン広場に相棒を停める。
宿のご主人のメモを見て入り口を探す。
ここが入り口。日本キャニオンの標識がないので、ご主人の教えなしでは分からないだろう。
沢に出る。
沢沿いに歩く。木の下をくぐったり、沢を渡ったり。子供のころ近くの雑木林でやった冒険みたい。
超~楽しい~。子供心に戻って歩く。
日本キャニオンの白い山肌が見えた。よしよし、だいぶ近づいたぞ。
10分、15分、、、あれ?
歩けど歩けど着かないぞ。メモには、ゆっくり歩いて10分ぐらい、と書いてあったはずだが、、、
20分。これ以上は進めない雰囲気になってきた。
おかしい。不安がよぎる。迷った?
メモを取り出して再確認。すると、、、
「川の上流に入らないように」 一番下にちゃんと書いてある。
が~ん! 進む方向を最初から間違えていたんだ。
子供によくある失敗。心だけじゃなく頭も子供に戻っていたのか、、、
子供は立ち直るのも早い。戻ればいいだけだ。無問題。
人生ゲームのカード「20分歩いて、振り出しに戻る」を引いた気分。
ここが最初に沢を渡った場所だ。
見回すと沢の向こう側に道がある。
あっちなのか。
7、8分でこんな光景が。期待が高まる。右と左のどっちに行こうか。
まずは左から行ってみよう。
ちょっと進むと、いきなり、、、
ど~ん! 目の前に白い山肌が。すごい、、、
右手に回り込む。
一番奥の白と茶が混ざった山が気になる。
アップで撮影。
観る前は、キャニオンと呼ぶほどか、と疑っていたが、呼んでもいいのかも。アメリカのキャニオンを観たことはないのだが。
キャニオン広場に戻る途中。光のスポットライト。
キャニオンもいいが、こんなのもいい。
青池に向かう途中、キャニオン入り口がある。散策マップの「展望所」だ。
こっちは上から眺めるのだろう。行ってみよう。
整備された歩道を登る。
途中、こんな光景が。
山を治療中です
枝先にひかりをあつめて春芽吹く
山のえいようとなるまで見守っていてください
これを作った人の人柄が感じられるステキな立札。心がふんわりと温かくなる。
展望所に着く。
アップで撮影したあの山だ。谷底からは手前の部分しか見えなかったが、ずっと向こうまで続いている。キャニオンか、、、なるほど、、、
次は青池周辺の散策だ。
少し離れた駐車場に相棒を停めて歩く。
沸壺池の清水。平成の名水百選、とある。一口飲んでみる。思ったほど冷たくない。
約1km、30分ほど歩いて青池に着く。
青い。澄んで透き通っている。
光が差し込み、底がよく見える。水中に沈む樹木が見える。
予想以上に美しかった。
階段を上り、ブナ自然林を歩く。
ブナ自然林は200mほど。あっという間に沸壺の池への分岐点。
分岐点から300mほど歩くと沸壺の池。
こちらも澄んだ水が美しい。
駐車場に戻る途中で、珍しい植物を発見。
名前がわからない。これがいつも悲しい。
こんな可憐(かれん)な花も。
十二湖は誰でも簡単にアクセスできる白神山地だ。ただ、こちらだけでは物足りない。暗門の滝ルート、津軽峠ルートと併せてやっと白神山地の片鱗がわかる、というところか。
今日の宿は八峰町というところ。十二湖から40km、1時間ほど南下する。
途中で、大好きなローカル踏切を発見。記念撮影。
♪ 線路は続くよ、どこまでも~
こういう風景、大好き! 五能線は鉄道ファンに人気があるらしい。この風景だけでファンになった。
【本日のデータ】
日本キャニオン:谷底は知る人ぞ知るお薦めスポット。
沸壺の池:青池に次ぐ美しさ。立ち寄らないともったいない。