今日は弘前(ひろさき)ねぷたまつりを観に行く。青森駅から弘前駅までは40分ほどだ。
※青森は「ねぶた」で「ふ」に濁点だが、弘前は「ねぷた」で「ふ」に「〇」だ。なまり方の違いでこうなったらしい。また、青森は「祭」と漢字で書くが、弘前は「まつり」とひらがなで書く。なぜかは不明。
運行開始までは時間があるので、市内を散策する。
まずは弘前公園周りの洋風建築を観に行く。
これは旧弘前市立図書館。木造三階建て。デザインが素晴らしい。中に入れる。無料。
これは隣の旧東奥義塾外人教師館。中はカフェ。
裏手。
窓が昔のガラスなので微妙に歪んでいる。上の写真、上段中央のガラスの上部が虹色に光っている。こういうのが何ともGood!だ。
弘前城は、石垣を修復中なので行ってみることに。
石垣修復に関する説明。明治・大正時代にも修復されていたようだ。今回の修復は過去最大の長さで100m。天守閣を移動したうえで石垣を修復するのだから大仕事だ。
修復個所全体はこんな感じ。
左手のグリーンシートで覆われているあたりが天守閣があったところ。
石の一つ一つに番号が振られている。それぞれの石を元の位置に正確に戻すためだ。
解体前の石にも番号が。
弘前城特有の隅石(すみいし)の解説。
イカの形をしているのが面白い。機能を追求したらこうなった、というわけだ。
天守閣に入る。
中の展示が興味深い。天守閣の曳屋(ひきや)工事の解説なのだ。
天守閣があった位置(A)から、B→C→Dと3回に分けて移動。1年3カ月かかっている。
移動に使った台車(レンドローラー)とジャッキの解説。
これが台車(レンドローラー)。
これがジャッキ。
天守閣を移動する様子を早回し風に流すビデオを上映している。ものすごい速さで作業が進んでいく。なるほど、こうやって移動させたのか。
面白い小道具があったので記念撮影。
あまり武将っぽくないなあ。老獪な参謀? 無能な家老?
城を出て、弘前市立山車展示館に行く。
ねぷたまつりに出陣する「津軽情っ張り大太鼓」。直径3.3メートル、胴長3.64メートル、重さ2トン。上に乗って叩くのだそう。叩いてみたい。
これよりも大きい「津軽剛情っ張り大太鼓」(3文字めの「剛」がポイント)があるというので見に行くことに。
※「情っ張り」は頑固者という意味。「剛情っ張り」はもっと頑固な奴。
確かに大きい。
直径4メートル、長さ4.5メートル。白い円形の外周部分に継ぎ当てのような線がある。これは、大きすぎて1頭の皮では足りず別の皮を継ぎ足した跡だという。
17時。昼食抜きなのでお腹がすいてきた。少し早いが夕食にする。
煮干結社という店でラーメンを食べる。レトロな洋風の建物がいい。煮干系はラーメンのトレンドの一つだ。川越でも煮干系が増えている。
夕暮れ。そろそろ祭が始まる時刻だ。
情っ張り大太鼓に乗って待つ叩き手。女性を左右に従え、腕を組む男性。いよっ、大将、日本一。
祭が始まる。先頭は情っ張り大太鼓。通り過ぎるまでずっと見ていた。
弘前のねぷたまつりは家庭的だ。青森とは違う味がある。
派手さはないがほのぼのとする。
扇の形をした扇ねぷたは回転をする。
青森と弘前、どちらの祭もそれぞれの味がある。参加するならどっちだろう?
【本日のデータ】
青森県には青森市や弘前市のほかにもたくさんの「ねぶ(ぷ)た祭」がある。五所川原市の五所川原立佞武多(ごしょがわらたちねぷた) も面白そうだ。