7月1日(日)29日め 平泉散策(その4):素晴らしきマイナーエリア(後編)中世の姿をそのまま残す骨寺村荘園遺跡

柳之御所遺跡から19km、約30分のところに骨寺村(ほねでらむら)荘園遺跡がある。今回、一番見たかった場所だ。

例によって、まず資料あるある系に行く。骨寺村荘園交流館 若神子亭(わかみこてい)。

入り口や入ってすぐのところは、地方によくある物産センター。だが、奥に進むと展示棟があり、素晴らしい展示がされている。

展示棟の入り口。左右に木製の柱が立ち並び、別世界の雰囲気を醸し出す。

展示棟内の展示室。中央にあるのは、航空写真を使った骨寺村全体のマップ。正面の壁には「陸奥国 骨寺村絵図」の複製が。中世に描かれたもので、原本は中尊寺に保管されている。骨寺村は、現在も絵図とほぼ変わらない状態らしい。

ちなみに交流館で配布していた散策コース案内。絵図も掲載しているのがいい。

展示棟には展示室とは別に「風のシアター」という部屋がある。

上はシアターの入り口。見学者は私だけだったのだが、親切な学芸員さんが紹介ビデオを上映してくれた。

上空からモーターパラグライダーで撮影した映像に解説ナレーションを付けたものだ。上空から見る骨寺村の風景が素晴らしかった。

ここは資料類も充実している。

これは骨寺村を紹介するA5サイズ16ページの小冊子。とてもわかりやすい。

こちらは発掘調査の概要報告書。A4サイズ8ページ。

展示といい、シアターといい、資料といい、しっかりしている。何よりも資金がある感じ。そこで学芸員さんに尋ねてみたら、オーナー制度を取り入れているとのこと。オーナーの氏名が建物の脇に掲示されていた。やはりね。納得。

家が日帰りできるぐらいの距離ならオーナーになると楽しいかもしれない。

4時を過ぎたので、急いで荘園を見に行く。

これは途中で見たお宅。たぶん農家。2階が前にせり出した構造なのが面白い。初めて見た。

で、今回、一番見たかった荘園の風景がこれ ↓  荘園の中央から西を見た風景。遠く左手に見えるのは栗駒山。わが相棒も控えめに入れてみた。

相棒の右手のほう、田んぼの段差がカーブを描いている。地形を生かした形で畔が作られているのだ。これが荘園当時のままである特徴だ。

こちらは西の高台にある駒形根神社から東を見た眺め。前の写真とは反対向きの眺めだ。ドローンならもっといい写真が撮れるかも。

いい写真が撮れないか動き回っていたので、日暮れ近くなってしまった。これから今日の宿、気仙沼まで64km、2時間と少し。相棒、頼りにしてます。

【今日のデータ】

骨寺村荘園米オーナー会費:一口3万円 ※特典:ひとめぼれ40kg、農業体験、イベント案内

7月1日(日)29日め 平泉散策(その3):素晴らしきマイナーエリア(中編)冷たい水羊羹と柳之御所

無量光院跡後ろの高台から降りたところのお屋敷で草取り中の女性がいる。暑いですね、と声を掛け、しばらく立ち話。

すると、中へ入って休んでいかない? とのお誘い。女性からのお誘いは常に快諾。お言葉に甘えてお屋敷の中へ。

植え込みがよく手入れされているなあ、と思ったら、旦那さまがまさに手入れの最中だった。

品評会に出せそうな錦鯉がたくさん。

冷たい麦茶と水羊羹をいただきながら世間話。お二人とも中学校の教員だったとのこと。旦那さまは社会科、84歳、奥さまは英語、72歳。退職してから48カ国に旅行したそうだ。娘二人は嫁いで、お二人だけの悠々自適生活。東北のおススメスポットをいろいろ教えていただいた。

例によって記念撮影。バックに写るのは築62年の家だそうだが、よく手入れされていて、そうは見えない。お二人ともまめなのだろう。

水羊羹、ごちそうさまでした。冷たくて美味しかったです。

そこから5分ほどのところにある、柳之御所遺跡に着く。藤原氏の政治の中心だった場所ということなので、どんなロケーションなのか興味があった。

小高い丘になっていて周囲がよく見渡せる。高すぎないのでアクセスがよく、権威を示す効果もある高さだ。

発掘調査に基づいて建物の位置が示されている。上の写真の2つの黒いエリア(奥と手前)に中心建物があったらしい。

金鶏山(手前の山)を望むエリアには園地(池)がある。

金鶏山に沈む夕日を見たかったのだが、次の目的地が少し遠いので先を急ぐことにした。

(後編に続く)

7月1日(日)29日め 平泉散策(その2):素晴らしきマイナーエリア(前編)緑と静寂の無量光院跡

昨日は気乗りがせずに行ったのでつまらなかったのは当然かも。どう感じるかは本人しだいだから。

ということで、今日は、面白そう! と思ったところにだけ行くことにする。

いきなりステーキ、じゃなくて、いきなり結論:観光客が行かないマイナーエリアほど素晴らしい!

宿を出ると大好きなローカル踏切。写真を注意深く見てくださいな。面白いでしょう?

バイクの前の黄色い標識に「自動車通行禁止」とある。

ところが、おいおい、左の絵にはトラックが、、、 あれ!自動車は通らないはずでしょ!

で、相棒のバイクは通れるのか? それが問題だ。道路交通法ではこれも自動車なの。エンジンが付いてるから、、、

右側の標識をよ~く見ると、、、「自動二輪車以外の自動車は通行できません」とある。相棒はここで言う自動二輪車。なのでOK。

※何が「自動二輪車」かはけっこう複雑。道路交通法では相棒は原動機付自転車なので自動二輪車ではない。でも、この標識の「自動二輪車」は「4輪以外のエンジンが付いてるやつ」という程度の意味だろう、と解釈した。以上、免許を持ってない人への解説でした。

踏切を越えて、無量光院跡に向かう。あっと言う間に着く。

夢の跡と静寂だけがそこにあり、観光客も売店もない。

ただ、看板はある。まあ、許容の範囲。

VRスポットの旗もある。ま、これもギリギリ許容の範囲。

残念なお知らせ、もある。ま、これも許容の範囲、か? 写真下側の白い貼り紙に注目。

VR見たかった! と思いつつ、跡地の中央に向かう。

跡地のほぼ中央から、平等院鳳凰堂を建てたかった藤原家三代秀衡の気持ちになって庭を眺める。

遥か前方に相棒がポツンと待っている。※拡大するとちゃんと見えます。

さて、ここからが本番。

裏手の高台に向けて歩く。凝った渡り板がかかっている。

ちゃんと美しく作っている。こういうのが大好き。

登ったところの木陰から。こういう風景も大好き。

振り返ると、平等院鳳凰堂の夢の跡。この風景もなかなかのもの。

高台を降りる。振り返るとこの風景。

赤い電車が写っているのがわかりますか。この素晴らしきシャッタータイミング(自画自賛)

涼しい風が吹き抜ける。緑と静寂だけがある。

(中編に続く)

6月30日(土)28日め 平泉散策(その1):毛越寺と中尊寺

最初に平泉文化遺産センターに向かう。事前に下調べをしていない観光地の場合は、まず「資料あるある系」の場所に行くことにしている。ここで全体像を把握し、マップなども入手し、どこを観るかを決めるのだ。マイナーだが面白い場所が見つかることがある。それが楽しい。

で、まずはセンターのすぐ隣にある金鶏山に登ることにする。藤原氏と関係の深い山で、100mぐらいの小山だ。

登り口に相棒を置き、カメラだけ持って登る。

登り始めはこんな感じだが、だんだん急になる。

傾斜が分かる角度で獲ってみた。こんな感じ。10分ほどで頂上に着く。

遠く栗駒山が見える。

次に毛越寺(もうつうじ)に向かう。ここの庭園が有名なので楽しみにしていたのだが、、、

花菖蒲が綺麗だったが、庭園には心踊らず。わざとらしい中国風の舟が「逆」効果をあげていた(笑) 俗っぽい極楽浄土。ちょっと悲しい。

ひとつだけ興味深かったのは、これ ↓「遣水(やりみず)」 ※タッチ/クリックで拡大すれば解説文が読めます。

「発掘調査中に往時の姿そのままに発見された」ということだが、発掘調査があってもなくても、その当時からずっとこのままの姿でずっとここにあったはずだ。

有名な寺院が持つ、強固な組織的継続力、資産管理能力、そして集客力。これは信仰心とは別の「ビジネス的な基盤の強さ」というものだと思う。

これ ↓ は信仰心なのかビジネスなのか、私には判断不能。

順序からすると次は中尊寺か。どうも心が踊らない。大学生のときに金色堂には行ったし。でもまあ金ピカが再現されたというので、一応は押さえておくか。

と思いつつ、行ってみた。

特記事項なし。

お守りのバリエーションが多かった。世俗感満載。

しいて言えば、面白かったのはこれ ↓ 「金色堂覆堂」

金色堂建立後50年で覆堂とは! 「屋上屋を架す(重ねる)」とはこのこと。

金色堂を必死で守る覆堂。中尊寺で共感できたのはこれだけだった。

昼食抜きだったので売店で買った、かりんとうまんじゅう。魔が刺した、とはこのこと。

昨日で賞味期限切れ。宿に着いてから気づいた。残念!

返しに行くのも面倒なので食べてしまった。観光地あるあるネタ、と思えば腹も立たない。

(お詫び)

とアップした直後に2人の方から賞味期限7月29日だからまだ1か月もあるよ、というご指摘あり。確かに。ということで、中尊寺さん、ごめんなさい。勘違いでした。

【本日のデータ】

奥の平泉 くるみ かりんとうまんじゅう みそ味(10個入り):540円