2019/10/01 世界遺産 三角西港に行く(D225)

今日は天草に行く。
途中の見どころは、世界遺産の三角西港だ。
熊本市街の宿から約50km、1時間ちょっとだ。

白川、緑川などの川に沿って堤防の上を走る。
信号は少ないし見晴らしもいい。堤防ロード、大好き。

浜戸川の次郎兵衛橋からの風景。欄干のデザインが面白い。

宇土市の海岸線を走る。遠くにうっすらと雲仙岳が見えてくる。
小さな漁港で相棒バイクとのツーショットを撮影。

三角西港に着く。
ここは世界遺産「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」の構成資産のひとつだ。

ローウェンホルスト・ムルドル。オランダ人水理工師。
三角港ふ頭壁の設計、その背後地の都市計画をした人らしい。
帽子といい髭といい、いかにも明治の外国人。

三角西港施設案内図。
そんなに広くはないので、歩いて全部回ってみよう。

旧高田回漕(かいそう)店。回漕店は海上運送会社のこと。
明治20年代の建築。保管状態がいい。驚き。

旧三角海運倉庫。今はカフェ&レストラン。
海側(前側)から見たところ。

陸側(後ろ側)から見たところ。

ムルドルハウス。宇城市物産館。歴史的建造物ではない。雰囲気だけ。

エリアの中央部を流れる排水路。遠く海のほうに見えるのは三之橋。

西港川、中の水路、明治20年竣工、とある。

三之橋。せっかくの景観をブチ壊しているものがある。

これだ! ビール瓶ケース、波板、塩ビパイプ。劣化してボロボロ。
信じられない。ここは世界遺産だぞ。
管理している市の職員、出てこ~い! と叫びたくなった。

石積埠頭(いしづみふとう)。曲線のRがグッド。独特の美意識がある感じ。

浮桟橋跡(うきさんばしあと)。
ここに長さ40~50mの浮桟橋を浮かべていたらしい。

龍驤館(りゅうじょうかん)。大正7年、明治天皇即位記念事業で建設。

浦島屋。
小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)が宿泊した当時の旅館を復元したもの。
元の位置はここではないようだが、この位置はグッド。
後ろの山との組み合わせがいい。このエリアの建物の中で一番美しい。

旧宇土郡役所庁舎。
今は海技学院(船員養成)になっている。
屋内への立ち入り自由。ただし、静かにすること。この日は試験の真っ最中だった。

廊下から事務室を見る。なかなかいい感じ。

旧三角簡易裁判所本館。

裏側。
渋いね。正面より、こっちの方が好き。

自然遊歩道がある。歩いてみよう。
マップがこちら ↓

現在地から上の方へ歩き、霧島権現宮(きりしまごんげんぐう)まで行く。30~40分だろう。

甘かった!
台風の影響か、道は落ち葉や小枝でいっぱい。

展望所。
眼下に三浦西港の建物が見える。白いのは海運倉庫だ。

霧島権現宮に向かう。

蜘蛛の巣がいたるところに。ボーっと歩くと、顔にベタッ!

こんなヤツが巣を張って待ち構えている。恐ろしや~。

いい感じで古い木造橋。
落ちないだろうなぁ~と思いながら、ビクビクしながら渡る。

霧島権現宮に着く。思ったより時間がかかった。

自然遊歩道のあちこちに蜘蛛の巣が張ったままということは、、、
今日、ここを通ったのは私だけ?
平日とはいえ、世界遺産だよ、ここ。そんなに人がこないの?
いやいや、自然遊歩道を歩く人がいないってことでしょ?
みんなは歩かないの? う~ん、わからん。歩かなかったら楽しくないでしょ。

などと考えながら、海岸に出る。

釣り人がいる石積埠頭。いいね。
ここも浮桟橋跡(うきさんばしあと)の一つ。3カ所ほどある。

二之橋。

説明板。
「十字型の透(す)かしを施(ほどこ)した欄干(らんかん)や(略)最も意匠性の高い橋といえます」とある。
意匠性が高い、つまり、デザインがいいね!ってことだよね。

と・こ・ろ・が、、、、、、

その橋がこのありさま!
十字型の欄干の前に、塩ビパイプ!
両サイドには茶色に錆びたブリキ缶!
縦に塩ビ管が4本!

信じられない! ここ世界遺産だよ!!!
いやいや、世界遺産とは関係ない!
あの意匠をぶち壊したらダメでしょ!

失礼しました。興奮のあまり ! を多用しすぎました。
あまりにショック。

「残念なできごと」第1位、決定です。

荷揚げ用石段。
私なら滑って落ちる。間違いない。

カニさんがちょろちょろ。
ハサミの色&甲羅の色、石の色といいコラボしてるね。

三角西港をあとにし、天草に向かう。

天草五橋(あまくさごきょう)の一つ、中の橋からの風景。

天草の宿に到着。
今日は頭に血が登り過ぎたので、しっかり冷やして寝るとしよう。

【本日のデータ】
世界遺産:存在する地方自治体によって、取り組み方はさまざま。美意識がない自治体 or 担当者がいても不思議ではない。のだが、、、

【本日の宿】
天草の民宿。ひさしぶりに2食付きを奮発したが大正解。美味しくて量も多い。
頭に登っていた血がスッと引いて幸福になりました。

こんな面白い料理も出てきた。紅白のハチマキがいいね。
後ろのナイフで切り刻んで食べちゃいましたけど。アーメン。

2019/9/30 修復中の熊本城へ行く(D224)

震災で打撃を受けた熊本城だが、今、どうなっているのだろう?

まず、熊本城の隣の加藤神社に行く。加藤清正を祭った神社だ。

境内に入る。

修復中の天守閣がよく見える。

宇土櫓(うとやぐら)が目の前に。わずかな損傷はあるが、ほとんどダメージなし。凄い!

これが僅かな損傷、剥げた白壁。

戌亥櫓(いぬいやぐら)
角の石垣の頑張りで崩壊を免れた。

崩れた石垣の穴から向こうの木々が見える。
こうして間近で見ると、あの隅の石が崩れなかったのは奇跡だと感じる。

整然と並べられた石たち。

すべてに番号が振ってある。

櫨方(はぜかたもん)
綺麗な崩れ方をしている。面白い。

【本日のデータ】
熊本城:10月5日から復旧済みの天守閣に入れる。有料。

【本日の宿】
昨日と同じ。

2019/9/28 南阿蘇鉄道のトロッコ列車に乗る & 阿蘇外輪山のパラグライダー(D222)

南阿蘇鉄道でトロッコ列車を走らせているらしい。
面白そうだ。 乗ってみよう。

始発の高森駅に行く。

土日祝日のみ運行。今日は土曜日。ラッキー!
1130発、1330発、1430発の3便。繁忙期は1030が加わる。

1130発の切符を買う。座席指定。いいね。並ばなくて済む。

1120 ホームに入る。

幸せなファミリーがいっぱい。いいなあ。一人は寂しい。
車掌さんは何かを説明中。出発前からご苦労さまです。

先頭は電気機関車。客車は3両。

運転手さんが駅長さんから何かを手渡されて、いよいよ出発。
※何かの説明はあったのだが忘れてしまった。これを持っている運転手だけが列車を走らせていいというシステムなので、別の列車が走って衝突することはない、という何か。子供のころ西武鉄道で同じ光景を見た記憶がある。懐かしい。

1130 高森駅を出発。風を切って走り出す。

ススキと稲穂と外輪山。

見晴台駅。
なぜか女性が一人立っている。モデルさん?

ここは「午後の紅茶」のCMで上白石萌歌(かみしらいしもか)さん(※)が立っていた駅、ということで有名らしい。
※上白石萌歌:アニメ『君の名は。』のヒロインの声で有名になった上白石萌音(かみしらいしもね)さんの妹。

駅の自販機にあるのは「午後の紅茶」だけ! いいね、この徹底ぶり!

車掌さんの漫談的トークに車内は爆笑。往復の1時間、ずっとしゃべりっぱなし。

私の席2号車1Cから前を撮影。1号車には誰もいない。小豆色は機関車。
3両編成で乗っているのは2両目だけ。採算は取れるのか? 現実は厳しい。

阿蘇白川駅では忍者が登場。手裏剣の代わりに飴を車内にばら撒く。
子供たち大喜び。

終点の中松駅。震災の被害でここから先は復旧待ち。

機関車のドアが開いている。ラッキー! とばかりに運転席を撮影。

こっちでは駅員さんがファミリーを撮影。美人ママ、大満足。

中松駅で折り返して出発。手を振る観光客&バイトのお兄さん。

杉の根元は水源。南阿蘇にはたくさんの水源がある。ここもその一つ。
「ここの水でウィスキー割るとスッゲー美味しいんすよ」と車掌さん力説。

小池水源。景色が美しい。

南阿蘇白川水源駅。牛めし弁当を売るおねーさん。
「最後の一つです、どなたかいかがですかぁ~」の叫びも空しく、シーン。
じゃあ私が買うか、と、つい買ってしまった。

踏切を過ぎ、

蕎麦畠を過ぎ、

稲穂が実る田んぼを過ぎ(赤いのは曼殊沙華)、

秋の風情の木々を過ぎ、

古い機関車の脇を過ぎると、

高森駅に帰還。往復1時間の旅は終了。

列車が見えるベンチで牛めし弁当をいただく。
こういうノンビリした日もいいね。

高森駅舎内。見上げるとこんな風景。寄せ書きと寄せ書きと絵画と絵画。

さあ、今日は熊本市街の宿まで行かねば。
ルートはこう。
高森駅 → 阿蘇パノラマライン(草千里)→ 阿蘇市(宿に鍵を返す)→ 二辺塚城跡(パラグライダー練習エリア) →阿蘇ネーチャランド(パラグライダー情報収集)→ ミルクロード → 熊本市街(宿)

二辺塚城跡(パラグライダー練習エリア)で、相棒バイクのウィンドウスクリーンを割るアクシデント発生。書くと長くなるので省略。

ミルクロードを走るとパラグライダーが飛ぶのが見える。
草の生える砂利道を走り、エリアに到着。

そこには、素晴らしい景色が待っていた。
説明不要。ご覧あれ。

【本日のデータ】
トロッコ列車:往復1380円

【本日の宿】
阿蘇市街だが山の中。古い温泉旅館。安い割には居心地がいい。連泊予定。