今日は鳥海山に登る。山頂の御室(おむろ)小屋に1泊して翌日下山する予定だ。
山小屋に泊まるのは富士登山以来だ。う~、ワクワクする。
0530 起床、準備
0730 予定では7時から食べ始める予定だったのに、準備に時間がかかって30分遅れ。
0800 朝食後、出発しようとすると、あれ? 相棒バイクの鍵がない!
焦るな。落ち着け。ポケットを探す。ない。ポーチを探す。ない。リュックを探す。ない。あとは? あとはどこだ? 朝からの行動を順に思い出す。
ズボンのポケットに入れたはずだ。部屋の鍵と朝食券とバイクの鍵、確か3つを入れた。部屋の鍵はフロントに返した。朝食券は朝食ルームで渡した。とすると、落としたのか! 落としたのなら、朝食ルームあたりの可能性が高い。
あわてて地下1階の駐車場から10階の朝食ルームまで引き返す。
エレベーターを降り、廊下を探しながら朝食ルームに行く。
見つからない。
座っていたテーブル周辺を探す。ない。
朝食ルームの係員に届いているかも。係員を探す。いない。
フロントに届いているかも。1階まで戻ってフロントで尋ねてみよう。エレベーターに向かう。朝食受付の前を通りかかると、、、
向こうから来た女性の手に相棒の鍵が!
あっ、それ、私のです。探してたんです。
あっ、そうなんですか。
そうなんです。良かったあ~。どうもありがとうございます。
どこに落ちてたんですか?
そこのエレベーターの入り口。ドアのすぐ前。
そうですか。あって良かったです。本当にありがとうございました。
エレベーターで地下1階まで降りながら、深く反省。
ポケットには入れないことにしていたのに、うっかり入れてしまった。
いいか、二度とするなよ。
首から下げるか、持ち物にカラビナで掛けるか。単体にするな。
わかったか!
わかりました。もう、二度としません。
0840 なんだかんだで40分のロス。併せて1時間10分の遅れ。登山口まで相棒で走って1時間10分はかかる。10時前後に到着かあ。とにかく急げ。
走り始めて10分ほどすると雨が降り出す。泣きっ面に蜂。カーナビにしているスマホにビニールカバーを被せ、レインウェアを着る。15分のロス。このあと、コンビニに寄ってお弁当と水を買うのに10分かかる。着くのは確実に10時過ぎ。10時30分ぐらいになるかも。
山頂の山小屋までは少なくとも6時間、写真を撮ったりしてると7時間。16時30分から17時になる。山小屋からは16時30分までに来てくださいと言われている。ギリギリだ。
う~む、登山初心者にはリスクが高くなりすぎた。写真も撮らずに急いで登るだけというのも面白くない。
カッチン。頭のスイッチを切り替える。よし、今日はやめよう。明日、明後日は今日よりも天気がよさそう。無理して今日登る必要はない。
そうと決めたら道の駅で宿泊先の再調整をしよう。
10~15分走ると道の駅。山頂の御室小屋に電話し、宿泊日変更の連絡。下山後の宿を1日ずらし、今日の宿を手配。すぐに登山開始できるよう、山麓の山荘に泊まることにする。
よし、これでオッケー。さて、このあとどうしよう。
1030 由利本荘市で登山用品店を探して登山用小物をいくつか買う。
1130 ツタヤを探し、コミックを3冊借り、マクドでコーヒーを飲みながら3時間ほど過ごす。
借りたコミックはこれ。
『映像研には手を出すな』第3巻 大童 澄瞳、小学館
1巻、2巻は読んだので3巻を借りる。
面白い! 設定が複雑な上、面白さも複雑。いろいろな賞を受賞しているが、納得できる。タイトルと表紙の絵を見て、面白そう、と思った人にはおススメ。
『理系が恋に落ちたので証明してみた。』第2巻、第3巻 山本アリフレッド、フレックスコミックス
1巻も借りたかったが貸し出し中。4巻も出ているが、まだレンタルしていない。なので2巻と3巻を借りる。恋という状態を一般化して定義しようとする、好意を抱きあう理系の男女をコミカルに描く。面白いと思うか、好みが分かれそう。私は理屈っぽく考えることを笑いにする、というのは好きなタイプ。
1500 鳥海山麓の山荘に向かう。
途中の風景。秋田の段々畑。
写真を撮っていると農家のオジサンが一休みしているのに気づく。
こんにちは~、と話しかけ、いろいろお話。
ここは少し段々畑になっているんですね。
そうなんだ。水が溜まらないんでたいへんなんだ。雑草が生えるし。
ほら、雑草だらけだろ。
えっ、稲だけと思っていたんですが、確かに雑草が混ざってますね。
どこから来たの?
川越です。埼玉の。
そうなの。オレ20年ほど前だけど川越に住んでた。新河岸。
仕事やめてこっちに帰って来て農家やってる。農家はたいへんだぁ。
なぜ雑草が生えるのか、どうやって稲と分けるのか、どれだけたいへんなのか、いろいろお伺いしたのだが、長くなるので割愛。
私には、ほんとうにたいへんですね、という程度のことしか言えない。
実情を知ると何も言えなくなる。
ありがとうございました。お礼を言って走り出す。
しばらく走ると鳥海山が見えてくる。
鳥海山と夏の名残
鳥海山と秋の風
鳥海ブルーラインに入る。
傾きかけた陽の光が日本海に反射する。
遠くには風車。
山荘が近づく。
秋田から山形へ。
遊佐町に入る。
鳥海山は秋田と山形の境にある。山荘は山形だ。
1700 山荘到着
明日のために今日は寝る。おやすみなさい。
【本日のデータ】
マーフィーの法則:ポケットに入れた鍵は必ず紛失する。