ここは、愛媛県(えひめけん)西予市(せいよし)宇和町(うわちょう)卯之町(うのまち)だ。
ふりがな無しでこの地名をすべて正しく発音できる人は少ないだろう。
「せいよ」か「にしの」か、「うわちょう」か「うわまち」か、「うのちょう」か「うのまち」か。
「愛知」は「あいち」で「愛媛」は「えひめ」、なぜ「姫」じゃなく「媛」と書く?
ニホンゴ、ムズカシイ。ムヅカシイ? ムツカシイ?
宿の近くがたまたま伝建地区(重要伝統的建造物群保存地区)だった。
知っていて宿を取ったわけではない。たまたまだ。
せっかくだから観て行こう。
(日本一周中は「観て」か「見て」か迷うことが多い。「観て」は「見物」だから、当事者意識なしで見る、ということになる。)
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宿の近くの一般住宅。
電柱(電信柱かもしれない)に「中心街」の標識がある。
このあたりが卯之町の中心街なのか、と思いつつ歩く。
※電柱は電力会社の所有する柱、電信柱は通信会社の所有する柱。正確に使い分けるのは難しい。
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木造三階建ての家。
これを建てたころ、木造三階建ては認可されていないはず。
どのように建築許可を取ったのか、不思議だ。
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親亀の上に子亀を乗せて、子亀の上に~、という歌を思い出した。
何のためにこれを? 不思議だ。
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同じ敷地内の向かいの家。
何のためにこれを? 不思議だ。
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「旧武蔵」という建築物。
明治期に「武蔵(屋)」という屋号で商いをしていたから。
今は「昔のくらしを体験する」施設になっている。
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大門(鳥居門)
江戸後期築。詳細未確認。
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造り酒屋。(株)元見屋酒店。
「長期熟成(拾年以上)純米酒 開明」とある。
長期熟成の純米酒、あまり聞いたことがない。美味しいのだろうか?
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文化の里休憩所。
建物の左右に「うだつ」がある。由緒ある建物か。詳細未確認。
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松屋旅館。
江戸時代創業。
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宿泊した有名人の名前を記した看板。
知っているのは新渡戸稲造(にとべ いなぞう)ぐらい。
「元国連事務総長」とあるが、確か「事務次長」だったと思う。
五千円紙幣の肖像とか、東京女子大の初代学長のほうが知っている人は多いはず。
あと、種田山頭火は知っていますが、友人までは知らないです。
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旅館の向かいの小倉屋。詳細未確認。
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看板がないので一般住宅か? だと目立ちすぎる色合い。詳細未確認。
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アパートか? 案内マップには「飾り瓦」とだけ記載がある。
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その飾り瓦がこれ。シンボルは大根。詳細未確認。
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この建物にも飾り瓦が。
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水滴か栗に見える。詳細未確認。
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こんな飾り瓦も。大黒様はどこへ行っても人気です。
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「うだつ」のある建物。左右の小さな屋根が付いている部分が「うだつ」です。
火災から守る防壁。お金がないと作れなかったので、「うだつがあがらない」と言われたらしい。
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大正時代の煉瓦壁。向こうは末光家住宅。
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末光家住宅。卯之町らしいデザインが残る町並みの代表的な町家。
と案内マップに書いてある。
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開明学校。
明治15年築。擬洋風の小学校校舎。
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おそらく一般住宅。詳細未確認。
雨漏りをどう直すか、職人さんと家主がご相談中。
そう、この手の家屋は設計ミスによる雨漏りが多く、根本的に直すのが難しいのだ。
職人さんは、根本的に直さないとすぐ雨漏りするよ、と言っている。
家主さんは、でもお金がかかるでしょ、と言っている。
ホントにたいへんですね。
さて、立ち聞きはやめて宿に向かおう。
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École Mai Ballet
個人バレースクール。
町や建物とは異質な感じ。でもいいですね。何だかホッとする。
なぜホッとしたのか考えたら、どんどん息苦しくなっていたことに気づいた。
その理由は、以下の写真を見ていただければわかると思う。
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老朽化したままの家々。
伝建地区でも修繕ができず放置に近い状態だ。
おそらく町に予算がないのだと思う。
観光客はお金を落とさず(私もそうだ)、税収は増えず、でも文化遺産の保存は重要だ。
国の助成金は微々たるもので、寄付する企業・個人もいない。
八方塞がり。残るのはクラウドファンディングか?
卯之町は悩みを抱える伝建地区の象徴かもしれない。
(この部分、あくまで個人の推測で未確認です。)
0930から始めて1100に終了。1時間半で回り終えた。
さて、次の目的地、宇和島に向かおう。
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途中で立ち寄った法華津峠(ほけづとうげ)からの風景。
手前の海は法花津湾(ほけづわん)。
同じ「ほけづ」なのに「華」と「花」。地名は難しい。
午後は早めにチェックイン。
早くブログを書き終えて、宿泊計画を変更せねば。
宇和島城見学を組み込んでいなかった。
明日からの宿をすべて組み替えて日程をずらさねば。
今日中にキャンセルすれば、キャンセル料はギリギリセーフ。
頑張るぞ。
■本日のデータ
入場料が必要なところはすべて臨時休業。
伝建地区は外から観て回るだけならすべて無料。これが問題なのだが。
■本日の宿
宇和島駅の近く。