2021/11/07 瀬戸焼の窯元十二代目を訪ね、名古屋の知人宅にお呼ばれ(D357)

今日は、名古屋の知人宅にお呼ばれしている。
前から連絡を取り合っていて、名古屋に寄ったら会食しようということなっていた。
で、相談の結果、お宅にお邪魔することになった。
招かれたら遠慮せず、喜んでお邪魔するのが私のポリシー。

その知人の同級生が瀬戸焼の窯元を継いでいるという話を3年前に聞いていた。
鶴瓶の家族に乾杯、という番組にその窯元が出たのがきっかけ。
こちらに来たら訪問してみたいと思っていた。

会食の相談と併せて、窯元へ連絡して紹介してほしいと依頼。
今日、13時に訪問することになっている。

0730 起床。

0800 朝食。宿のバイキング。

0840 昨日の分のブログ書き。

1040 書き終わらない。まだ未完だという注釈を付けて公開。これもリアルでいいかも。

1100 宿を出発。瀬戸焼の窯元まで1時間ほど。

1210 窯元付近に到着。

13時まで少し時間がある。
近くの岩屋堂というところに行ってみよう。バイクで10分ちょっとだ。

1225 岩屋堂に到着。

(たぶん)あの岩の下が岩屋堂。

岩が分解しそうなので鎖やカスガイで固定してある。

岩の下に入ってみた。岩が落ちてこないよう、柱で支えてある。
う~ん。岩の下にあまり長くはいたくない。

1255 窯元に到着。

瀬戸焼 窯元 喜多窯(きたがま) 霞仙(かせん)

喜多窯が窯の名前で、霞仙が当主の雅号。
知人の同級生は、十二代当主。
本名は、加藤 裕重(かとう ひろしげ)
知人は、 裕重さんと呼び、私は加藤さんと呼ぶ。誰かと話すときは霞仙さん。
う~ん、名前の呼び分けって、めんどうだけど、楽しいね。ちょっと発見。

瀬戸には窯元が集まるエリアがいくつかある。
ここは赤津(あかづ)というエリア。24の窯元が集まっている。

ギャラリー兼直売所の入口。
「KASEN POTTERY」の文字がいいね。POTTERYは陶器のこと。
外国人がたくさん訪れるので英語で表記。

しばらくの間、作品を鑑賞。

私の好きなグリーン系。立ててある丸いお皿が気に入った。知人へのお土産にしよう。

霞仙さんの仕事場に案内していただく。

さっそく、いろいろなお話を伺う。
若いころから現在までの流れや考え方などなど。
大学を卒業後、お父さまには師事せず、おじいさまに師事した理由が面白かった。
なるほど。私でもそうします。読者も知りたいでしょうが、教えません。

お父さまが経営者だった時代。
高度成長期のイケイケどんどん、からの急降下。
たいへんな時代を客観的に明るく話す霞仙さん。いいね!
日本の未来は若い人たちだけで創れるわけじゃない。こういう人も未来を創る一人。

って、何を偉そうに解説しているの、あなたはどうなの? と突っ込まないでください。
自分のことは棚に上げる、が私のポリシー。

狙いの色をどう出すのかをお伺いしたら、これを見せてくれた。

いわば、焼物版カラーチャート。
釉薬(ゆうやく)の配合を変えると焼き上がりの色がどう変化するかの見本。
実際に焼いたものが段ボールに貼りつけてある。

へえ~。これはわかりやすい。
作るのは時間がかかっただろう。この人、物事を整理して合理的に考えるタイプだ。
こちらからの質問にも的確にわかりやすく回答してくれる。
米国など外国に招かれて講演しているというのもよくわかる。
よい作品を作ることに加え、プレゼンテーション能力が高い。

釉薬の素材。大きな瓶に入っている。

窯を拝見。この2つの窯はガス窯。

窯の中を見せていただく。これがガス窯。

これは電気窯。発熱体が周囲をグルっと囲んでいる。

ガス窯と電気窯の特徴、使い分けなど、興味深いお話が続く。

ロクロ作業も見せていただく。
これは実際に納品する、製作中のもの。

手際よく、シュッと削っていく。見ていて気持ちがいい。

全体の形を調整する作業。
手の位置がピシっと決まってブレがない。熟練の技。

焼くと縮むから、少し大きく作るんだけど、いちいち計算しなくてもいいように、こういうのを作ってあるの。

と、竹トンボのようなものを見せていただく。
竹トンボは陶器の直径より少し大きい。
このサイズの陶器を作りたいときは、この竹トンボのサイズで作ればいい、ということだ。とても合理的で効率的。

調子に乗って、いろいろ教えていただくうちに2時間が経過。
長い時間、失礼しました。
と、別れを告げたあと、記念撮影をし忘れたことに気づく。

霞仙さんの姿はもう見えない。
すみませ~ん。記念撮影を忘れましたぁ~。お願いしま~す。と大声で叫ぶ。
霞仙さん、笑顔で戻り、ギャラリーでの撮影開始。

そこは光が、、、もう少し右へ、、、
いつものことだが、注文の多い写真屋さん。

たくさんの作品に囲まれた、いい写真が撮れました。
わがままにお付き合いいただき、ありがとうございました。

去年はコロナ禍の打撃が大きかったが、持ち前の創意工夫・技術力・対応力でV字回復しているもよう。一番大きいのは人柄かもしれない。
これからも元気でご活躍ください。

最後の最後に、鶴瓶の家族に乾杯、の裏話を尋ねてみた。

ホントは、事前に連絡があったんでしょ。あんなに偶然にここを見つけるなんて。
事前に霞仙さんのことを調べて来たんでしょ?

それがねぇ、ホントに突然。
いきなり鶴瓶さんから電話がかかってきたのでビックリしちゃった。

え~! そうなんですか? ホントに行き当たりばったりなんだ。

そうみたい。
ずいぶんあちこちで撮影したらしいよ。
近所のカフェも、撮影されたけど放映されなかった、って言ってた。
うちが面白かったから放映されたんじゃないかな。
鶴瓶さんが来たときとは別に、後日、追加の撮影があったよ。

なるほど。
臨場感を大事にしてる番組なんですねぇ。
ありがとうございました。

1500 窯元を出発。あらかじめ知人と約束していた場所に向かう。

1550 約束の場所に到着。知人と奥さまがお出迎え。

知人は20年以上前からの仕事仲間。とてもツライ仕事を一緒にやった、いわば戦友。
そのころは都内に住んでいたが、今は生まれ故郷の名古屋に戻っている。
とても穏やかで誠実な人柄。オーディオマニア。カメラ好き。いろいろなことに興味を持つタイプ。なので、けっこう話が合う。
ときどき連絡を取り合って、私が関西に来るときは立ち寄ったり、知人が東京に来るときは都内で会ったりしてきた。
このブログもよく読んでくれている。

相棒バイクを囲んで、しばらくバイク談義。
昨日の書きかけのブログも読んでくれたようだ。フロントフォークのオイルの話になる。

ひとしきり雑談のあと、お宅にお邪魔。

霞仙さんのお皿2枚をお土産としてお渡しする。
自分がほしいと思った、お気に入りのお皿。喜んでいただいて何より。

これです。どちらも私が好きなデザイン。いいでしょ。
お値段もリーズナブル。

すると、逆に、金沢のお土産、日本酒をいただく。
仕事で金沢に出張していたことは知っていたのだが、お土産をいただくとは思っていなかった。ブログで、私が日本酒好きなのを知っていての気遣い。人柄がわかりますね。
今は飲めないので宿に戻ってからいただくことに。

奥さまの手料理をご馳走になりながら、いろいろな話で盛り上がる。
手料理はどれも美味しかったが、中に一品、自分がよく作るのと似たのがあって、まだ入れたことがない食材が入っていた。自分もこれを入れてみよう、と思う食感。新しい発見でした。

ひとしきり食べ終わったあと、ケーキが登場。
見ると私の誕生祝い。

今月半ばが70歳の誕生日。想定外のサプライズ。ありがとうございます。

記念撮影したり、何だかんだで3時間。予定時刻オーバー。
いろいろ歓迎していただき、ほんとうにありがとうございました。

■本日のお酒:知人と奥さまからのいただきもの

金沢限定 山廃純米吟醸 加賀鳶(かがとび) 福光屋

■本日のデータ
喜多窯 霞仙:ホームページはここをタップ/クリック

■本日の宿
昨日と同じ。名古屋 今池駅付近。2泊目。