2021/09/02 高知城を観に行く(D315)

午前中は、これからの計画を立てたり、沈下橋の手すりの件で観光協会に問い合わせたり。

高知城について調べたらコロナ禍で天守の中には入れない。
で、今日は高知城を外から見る予定。時間には余裕がある。

1230 徒歩で宿を出る。

追手筋(おうてすじ)に出る。高知城に向かう玄関口の道路だ。

追手筋を歩いてお城に向かう。中央分離帯の樹木が立派。

外観に木材を取り入れた建築物。目立つ。

オーテピア?

図書館&未来科学館。
梼原町(ゆすはらちょう)と共通する思想があって、いいね。

お城の近くまで来ると、、、

古美術が並ぶお店。

刀剣がずらり。
鞘に巻いてある白いものは(たぶん)鑑定書。
巻いてあれば(たぶん)本物。無いのは、、、

天井には槍がずらり。先端がカーブしているのは(たぶん)薙刀(なぎなた)

ご主人が鉄砲を磨いている。

火縄銃。
いつごろのものか尋ねたら、江戸時代という大雑把な答え。
お仕事中なので邪魔しちゃいけない。

お隣は金物屋さん。包丁がずらり。

閉まっているお店が多い。多くが金物屋さん。
開いていたお店のご主人とお話。

どうしてここには金物屋さんが多いんですか。

昔は鍛冶屋が多かったの。それぞれの鍛冶屋がそれぞれ自分のお店を出していたからね。

閉まっているお店が多いですけど。

コロナで観光客が少ないからねぇ。日曜市のときだけ開けてる。
この並びのお店はみな歩道の上まで品物を並べるの。
通りのこちら側半分、車は通行止め。
他から来た露店も車道にズラッと並ぶから、日曜に来るといいよ。

そうなんですか。日曜に来たいけど、、、それまでいないので、、、

コロナが収まったら、来年にでもまた来なよ。

中央分離帯の樹木の向こうに追手門(おうてもん)が見えてきた。

追手門と天守閣。絵になる風景。

すぐ隣には木造の橋と山内一豊の銅像。
橋のほうが気になる。特に解説板はない。

1330 とにかく、入れるところまで入ってみよう。

追手門、近くで見ると迫力が凄い。

追手門(おうてもん)は、大手門(おおてもん)と同じ意味。
昔は追手門と言っていた。最近は大手門と表記するお城が多い。
高知城では昔からの呼び方「追手門」を使っている。

見てください、この迫力。
この追手門も江戸時代のもの。復元版とはひと味違う。

時代を経た、この風格。年季が入る、とはこのこと。いいねぇ。

構造が面白い。片側は石垣で支え、片側は柱で支える。
全部を石垣にしなかった理由はなに?

排水用の石樋(いしどい)
落ちる水が石垣に当たらないよう、長く突き出ている。
城内にはいくつかの石樋があるが、この石樋が一番長い。
雨が多い土佐ならではの設備で、全国的にも珍しい。
と解説板に書いてある。

三ノ丸石垣。
平成16年~21年に改修されている。
それぞれの石の位置をすべて記録し、いったん取り除いて土台部分を修復したあと、元の位置に戻すという気の遠くなる作業を行ったらしい。

鉄門跡。
左右の石垣の上に鉄門が乗っていた。

三ノ丸。
何やら掲示板がずらり。

高知城石垣野外博覧会、とある。

どのように石垣の修復作業を行ったのかが細かく説明されている。
こういうの、いいですね。お城大好き少年は、きっと全部読むと思う。

詰門(つめもん)
二階が登城(とじょう)した武士たちの詰所(つめしょ)になっている。

本丸に向かう。
わざと狭く見つけにくい道にしてある。

突き出た部分が石落とし。
周囲のトゲトゲが凄い。現存天守ならではの迫力。
う~ん、下から登って、あそこを越えるのは難しいだろうなあ。

こちらは短い石樋。

ここから先は本丸です。入れません。
天守が少し見えるだけ。

本丸の周囲をグルっと歩く。

ここにも石樋。短め。

何やら足場を建設中。
屋根の上に木製のものが見える。瓦の応急処置のようだ。傷んだ屋根を直すのかも。

搦手門(からめてもん)跡に向かう。お城の裏口です。

裏手の石垣には苔がびっしり。樹木が近いのが原因?

石垣は隅の部分が面白い。はっきりとした構造が見える。

搦手門跡。石垣がわずかに残るのみ。

お城の隣の致道館(ちどうかん)
幕末非常事態での藩士の教育機関。
手前の木造の門は当時のもの。うしろの白い建物は現代の県立武道館。

1500 追手門からここまで1時間30分。お城の周囲だけでも楽しかった。

街をブラブラして宿に帰ろう。

高知も路面電車の街だ。
レトロなタイプの路面電車が多い。いいね。
わき腹が広告なのはしかたない。いろいろ稼がないと。

駅の看板。高知城の宣伝です。
城に足を踏み入れた高知県人は急にりぐった人になって歴史のうんちくを語り出す、らしい。

「ごめん」って謝りながら走る電車、、、
マスクを強要してごめん、っていうこと???

走り去りながらも「ごめん」って謝り続けてる、、、

さて、ここでクイズです。
Q この路面電車はどんなことを謝っているのでしょう?
1.ごめん、マスクをちゃんとして乗ってね。
2.高知城が臨時休業で、ごめんね。
3.飲食店がみんな休んじゃって、ごめんね。
4.謝っちゃあいないぜよ。

正解は最後の「■クイズの答え」で。
今回は正解がわかっているので、ちゃんと書きました(笑)

ひろめ市場へ向かう途中で。
向こうのお店と車の雰囲気がピッタリとマッチ(笑)

昭和なデザインのお店。

看板が立派な飲食店。

藁(わら)焼き鰹(かつお)たたき、のお店。
食べようと思ったら、お土産用の販売のみ。残念。

商店街を抜ける。

ひろめ市場。臨時休業。
藁焼き鰹、食べたかった。

このあたり、商店街がずっと続く。
女子高生が楽しそうに下校中。

1600 お弁当半額のお店を見つけたので買うことに。
さあ、宿に戻ってお風呂に入ろう。

■本日のお風呂

宿の屋上の露天風呂。
高知城の天守が良く見える。
素泊り1泊3,000円台の宿とは思えない豪華ぶり。

■クイズの答え

ごめん、という駅名でした(笑)
したがって、正解は「 4.謝っちゃあいないぜよ。 」でした。

■本日のデータ
高知城:臨時休業。本丸のすぐ近くまでは入れる。
ひろめ市場:臨時休業。
ごめん:謝罪ではなく駅名。

■本日の宿
昨日と同じ。3泊目。

2021/08/25 宇和島城の天守に登る(D307)

宇和島城は、現存12天守(※)の一つだ。
当時の構造と材料を生で見られるので、天守マニアにはたまらない。
その天守を見る時間を計画に入れ忘れ、昨夜あわてて宇和島滞在を1日増やして再スケジュール。
※江戸時代かそれより前に建築されて、現在も残る天守。全国で12しかない。

0700 起床。昨夜の計画を煮詰める。民宿はネット予約ができないところが多いので、電話番号をメモ。予約&キャンセルを行う。
朝食は昨日買ったパンとコーヒー。

0900 朝食&宿のキャンセルと確保が終わる。

1000 出かける準備。宇和島城VRアプリをダウンロード。

1100 相棒バイクで宿を出発。10分弱で宇和島城に着く。

三之丸跡でVRアプリを使ってみる。

スマホを向けた方向に昔存在した建物が表示される。

スマホの角度を変えると建物の映像も変わる。

5分ほど登り、長門丸(ながとまる)石垣に着く。

角石(すみいし)が鋭角に削られている。ノミ打ちによるスダレ加工という。
と解説板に書いてあった。

坂を上っていると美しい尻尾のトカゲが、、、
おお、素敵な青ですね! と言ったら、少し止まって写真を撮らせてくれた。

石段を登る。今日は暑い。
晴れるのは嬉しいが、暑いのは嫌だ。わがままな私。

本丸石垣の解説板。
青い線の左側(外側)が伊達が改修した新しい部分、右側(内側)が高虎時代の古い部分、と書いてある。

で、確認してみた。

赤い線あたりはわかるが、上は無理。草が繁ってわからない。

石垣を登ったところの解説板。
五角形の郭の2辺が海に面していたとのこと。
だから宇和島水軍がいたわけか。

江戸時代、あのビルが立ち並ぶところは海。
ずいぶん埋め立てたものだ。

VRを観る。なるほど。

ARに切り替える。スマホのカメラで実際の風景を映し込み、合成して表示している。
サイズ感がチグハグなのが面白い。敵があんな大きな旗を持って攻めて来たら恐怖だ。

15分ほど登り、天守に着く。
整ってはいるが、こじんまりとした天守だ。

伊達政宗の長男がここの領主になって(宇和島伊達家という)、その子供(2代目)が天守を造り直した。その天守が現存していて、それがこれ。
それ以前の天守は、藤堂高虎が築城した。
せっかく高虎さんが実践的な名城を作ったのに、伊達の2代目が「もう戦は無いからカッコ良くしよう」と自分好みに作り直しちゃった、というわけ。

高虎さんの名城がこれ。

ARに切り替えて、両方を重ねてみました(笑)

伊達家には3種類の家紋があるが、それらが天守に並んでいるという。

赤丸を付けたところが伊達家の3つの家紋。
真ん中のが暗くてわかりにくい。

真ん中の家紋をアップで。雀が2羽いるのが特徴です。

天守に入る。入場料200円。

江戸時代末期の改修時に作られた精巧な模型。
改修作業用なので内部まで厳密に正確に作ってある。

カメラのレンズ部分だけ内側に入れて撮ったのがこれ。まるで本物。

こちらは本物。一階の武者走り(廊下)の天井部分。
複雑な構造で二階・三階を支えている。

一階の梁。柱の数倍太い。

二階に登る階段。角度がすごい。まるでハシゴ。

手摺りがお洒落。さすが伊達。
ちゃんと見てね、と解説板に書いてあった。

二階に登る。

二階の武者走りの天井部分。これで三階を支えている。
現存天守は、こういう構造をいろいろな角度から見られるのが魅力。

二階の梁。太い。頼もしい。

三階(最上階)へ登る階段。ハシゴの角度。

登ってから見下ろしてみた。

最上階から外を見る。窓は小さいが殿様気分。

宇和島城の天守、ちいさいので全体の構造がよくわかる。
一見の価値あり。強く推奨。愛媛に来たらぜひお立ち寄りください。

北側登城口から入ったので、南側登城口にある「上り立ち門」を見ていない。
お城の外を相棒バイクで走って行ってみた。

上(のぼ)り立ち門。

薬医門という形式らしい。
薬医門についてはこちらの「薬医門と高麗門」をどうぞ。

1400 宇和島城見学終了。

さて、九島(くしま)を一周しよう。
10分も走れば島に渡る九島大橋に着くだろう。

九島は周囲10Kmほどの小さな島だ。
こういう島には面白いものが多い。ここはどうだろう。

九島大橋を渡り、宇和島側を眺める。
望橋園という展望所からの風景。お墓の上にある休憩所です。

一周を始めようとしたら、こんな表示が。
二輪ならオーケー、のようだ。

狭い道を進む。確かに車ですれ違うのは無理ですね。

はこざきフラワーガーデン。
にしては、ちょっと寂しいかな。

猛禽類が海上でダンス。

10羽以上が低空飛行。

見る見る空に舞い上がり、小さくなっていく。

お~い、待ってよ~。置いてかないで~~!
と叫びながら猛禽ダッシュ。

いいなぁ、あんなに自由に飛べて。生まれ変わるなら絶対に猛禽類だ。
ワシ、タカ、ハヤブサ、サシバ、トンビ、どれでもOK。贅沢は言いません。

あとはずっと単調な風景が続き、一周は30分で終了。
少し早いがスーパーで夕飯を買って宿に帰ろう。

■本日のデータ
宇和島城天守:入場料200円。安い。とても安い。
三之丸から天守まで近く、天守も小ぶりなので、2時間あればゆっくり観られる。

■本日のお酒

土佐鶴酒造 純米酒 酔って候 720ml 1000円ぐらい。

■8/22 砥部のお酒(載せ忘れ)

栄光酒造 酒仙栄光 辛口純米八拾 無濾過生酒 720ml 1000円ぐらい。

■本日の宿
昨日と同じ。 宇和島駅の近く。 2連泊。


2021/08/24 卯之町の伝建地区を散策(D306)

ここは、愛媛県(えひめけん)西予市(せいよし)宇和町(うわちょう)卯之町(うのまち)だ。
ふりがな無しでこの地名をすべて正しく発音できる人は少ないだろう。
「せいよ」か「にしの」か、「うわちょう」か「うわまち」か、「うのちょう」か「うのまち」か。
「愛知」は「あいち」で「愛媛」は「えひめ」、なぜ「姫」じゃなく「媛」と書く?

ニホンゴ、ムズカシイ。ムヅカシイ? ムツカシイ?

宿の近くがたまたま伝建地区(重要伝統的建造物群保存地区)だった。
知っていて宿を取ったわけではない。たまたまだ。
せっかくだから観て行こう。
(日本一周中は「観て」か「見て」か迷うことが多い。「観て」は「見物」だから、当事者意識なしで見る、ということになる。)

宿の近くの一般住宅。
電柱(電信柱かもしれない)に「中心街」の標識がある。
このあたりが卯之町の中心街なのか、と思いつつ歩く。
※電柱は電力会社の所有する柱、電信柱は通信会社の所有する柱。正確に使い分けるのは難しい。

木造三階建ての家。
これを建てたころ、木造三階建ては認可されていないはず。
どのように建築許可を取ったのか、不思議だ。

親亀の上に子亀を乗せて、子亀の上に~、という歌を思い出した。
何のためにこれを? 不思議だ。

同じ敷地内の向かいの家。
何のためにこれを? 不思議だ。

「旧武蔵」という建築物。
明治期に「武蔵(屋)」という屋号で商いをしていたから。
今は「昔のくらしを体験する」施設になっている。

大門(鳥居門)
江戸後期築。詳細未確認。

造り酒屋。(株)元見屋酒店。
「長期熟成(拾年以上)純米酒 開明」とある。
長期熟成の純米酒、あまり聞いたことがない。美味しいのだろうか?

文化の里休憩所。
建物の左右に「うだつ」がある。由緒ある建物か。詳細未確認。

松屋旅館。
江戸時代創業。

宿泊した有名人の名前を記した看板。
知っているのは新渡戸稲造(にとべ いなぞう)ぐらい。
「元国連事務総長」とあるが、確か「事務次長」だったと思う。
五千円紙幣の肖像とか、東京女子大の初代学長のほうが知っている人は多いはず。
あと、種田山頭火は知っていますが、友人までは知らないです。

旅館の向かいの小倉屋。詳細未確認。

看板がないので一般住宅か? だと目立ちすぎる色合い。詳細未確認。

アパートか? 案内マップには「飾り瓦」とだけ記載がある。

その飾り瓦がこれ。シンボルは大根。詳細未確認。

この建物にも飾り瓦が。

水滴か栗に見える。詳細未確認。

こんな飾り瓦も。大黒様はどこへ行っても人気です。

「うだつ」のある建物。左右の小さな屋根が付いている部分が「うだつ」です。
火災から守る防壁。お金がないと作れなかったので、「うだつがあがらない」と言われたらしい。

大正時代の煉瓦壁。向こうは末光家住宅。

末光家住宅。卯之町らしいデザインが残る町並みの代表的な町家。
と案内マップに書いてある。

開明学校。
明治15年築。擬洋風の小学校校舎。

おそらく一般住宅。詳細未確認。
雨漏りをどう直すか、職人さんと家主がご相談中。
そう、この手の家屋は設計ミスによる雨漏りが多く、根本的に直すのが難しいのだ。
職人さんは、根本的に直さないとすぐ雨漏りするよ、と言っている。
家主さんは、でもお金がかかるでしょ、と言っている。
ホントにたいへんですね。

さて、立ち聞きはやめて宿に向かおう。

École Mai Ballet
個人バレースクール。
町や建物とは異質な感じ。でもいいですね。何だかホッとする。

なぜホッとしたのか考えたら、どんどん息苦しくなっていたことに気づいた。

その理由は、以下の写真を見ていただければわかると思う。

老朽化したままの家々。
伝建地区でも修繕ができず放置に近い状態だ。
おそらく町に予算がないのだと思う。
観光客はお金を落とさず(私もそうだ)、税収は増えず、でも文化遺産の保存は重要だ。
国の助成金は微々たるもので、寄付する企業・個人もいない。
八方塞がり。残るのはクラウドファンディングか?
卯之町は悩みを抱える伝建地区の象徴かもしれない。
(この部分、あくまで個人の推測で未確認です。)

0930から始めて1100に終了。1時間半で回り終えた。

さて、次の目的地、宇和島に向かおう。

途中で立ち寄った法華津峠(ほけづとうげ)からの風景。
手前の海は法花津湾(ほけづわん)。
同じ「ほけづ」なのに「華」と「花」。地名は難しい。

午後は早めにチェックイン。
早くブログを書き終えて、宿泊計画を変更せねば。

宇和島城見学を組み込んでいなかった。
明日からの宿をすべて組み替えて日程をずらさねば。
今日中にキャンセルすれば、キャンセル料はギリギリセーフ。
頑張るぞ。

■本日のデータ
入場料が必要なところはすべて臨時休業。
伝建地区は外から観て回るだけならすべて無料。これが問題なのだが。

■本日の宿
宇和島駅の近く。